Massacre
"Killing Time"
(RecRec Music, ReCDec906, '81/'93, CD)
- 1)You Said 2)Legs 3)Aging With Dignity 4)Subway Heart 5)Killing Time
6)Corridor / Lost Causes / Not The Person We Knew 7)Know 8)Bones
9)Tourism 10)Surfing 11)As Is 12)After 13)Gate 14)Conversations With
White Arc 15)Carrying 16)Bait 17)3'O'Clock, June 21st, Get Down There
And Do It
- Fred Frith (g,vo,caciotone,radio), Bill Laswell (4 & 6 str b,pocket tp),
Fred Maher (dr,perc)

80年から81年にかけて活動したFred FrithのバンドMassacreのライブやスタジオ
録音を収録したアルバム。もともとCelluloid / Recommended Japanから81年に
リリースされたものに、6曲の追加曲を加えてCD化したもの。

Fred FrithがHenry Cow解散後New York移住して、Material (当時はZu Band)の
Bill LaswellとFred Maher結成したのが、このMassacreだ。

常套句を使って説明すれば、フリージャズとファンクとロックの混交音楽だ。
かつて「ニューヨーク新即興派」(副島輝人)と言われ、ロフトの中で最もロック
寄りだった音といえるだろう。

ジャズらしく聴こえないのはFred Frithのギターのせいだろう。ロフトジャズの
作品−例えばOrnette Coleman "Of Human Feeling" (Antilles AN-2001) '82−
などと交えて聴いても違和感がなさそうな演奏が多い。フリーキーなサックスの
ブロウの代わりに、フリーキーなギターが走り回る、といった具合だろうか。

リズム隊は変拍子を多用したギクシャクしたリズムを刻んでいるが、ビート感が
あるので、ジャズ的というよりロック/ファンク的にきこえるかもしれない。
太いベースの音も気持ち良い。ダンサブルだ。

Play It Loudとジャケットに書いてあるように、大きな音で聴いてビートに身を
委ねよう。お勧め。


94//9/26
嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕