さて、70年代後半のBlack Ark時代のLee Perryの作品の感想/紹介シリーズ第6弾は、 Mango盤廃盤ニュースを知って慌てて買ったこれです。間が空いてしまいましたが。 Max Romeo & The Upsetters "War Ina Babylon" (Mango 162-539 392-2) '76 - 1)One Step Forward 2)Uptown Babies Don't Cry 3)I Chase The Devil 4)War Ina Babylon 5)Norman 6)Stealing In The Name Of Jah 7)Tan And See 8)Smokey Room 9)Smile Out A Style - Produced and Engineered by Lee Perry "Uptown Babies Don't Cry"が良い。この1曲だけでも(もちろん"War Ina Babylon"も いいけど)一聴の価値のある作品だ。歌詞は重い(「金持ちの子は泣かない、だって 彼らは飢えがどんなものか知らないから」)んだけど、曲が単なる反抗歌以上のもの にして、歌詞もますます冴えるといった具合だ。せつない感じもあってなんとも。 こういう曲があるからレゲエはやめられない。 "Stealing In The Name Of Jah"もいいけど、最後の"Smile Out A Style"のような コミカルな曲もいいなぁ。うん。 Junior Murvinのようなファルセットではない、Max Romeoの少し低めの歌声(ソプラノ? アルト?)も味があっていい。 というわけで、この作品は気に入ったぁ。お勧め。 しかし、このころのLee Perryの曲を聴いていると、他で聴いたことのあるメロディに 出あうことが多い。やはりバックはあちこちで使い回されているんだろうなぁ。 さて、70年代後半のBlack Ark時代のLee Perryの作品の感想/紹介シリーズ、次回は The Heptones "Party Time"の予定です。 94/12/7 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕