さて、70年代後半のBlack Ark時代のLee Perryの作品の感想/紹介シリーズ第8弾は、 ちょっと毛色を変えて、Jamaica盤7"EPを。 Max Romeo "War Ina Babylon" (Upsetter / Sunset) "War Ina Babylon"は、Lee Perry "Reggae Greats" (Island)のものとMax Romeo & The Upsetters (Island)のものでは、ミックスが違っていた。後者にはポヨポヨした 感じのキーボードの音が聞こえるのだが。しかし、このJamaica盤7"は、それらとは また違って、深い残響の中から立ち上がるような強烈なダブ的なミックスになって いた。これを聴くと、Islandからの2曲は英米向けに非常にすっきりしたミックスに されているように思える。 Susan Cadogan "Hurts So Good" (Upsetter / Sunset) もそうなのだが、UK盤であるSusan Cadogan "Susan Cadogan" (Trojan)に比べて、 このJamaica盤7"は残響が深い。この違いは面白い。 Junior Mervin "Police & Thief" (Upsetter / Sunset) レーベルの表記はこうなっているが、これはJunior Murvin "Police & Thieves"の 誤りだろう。Junior Murvin "Police And Thieves" (Island)がいまいちだったので 買わなくていいかと思っていたのだが、試聴してやはり買うことにした。これは versionが良い。Max Romeo "War Ina Babylon"にしてもSusan Cadogan "Hurts So Good"にしても、versionは単なるカラオケという感じなのだが、これは違うのだ。 本当に"Police & Thieves"のversionなんだろうか? と思う程に違う曲になっている。 (違う曲だと僕は思う。まさかプレスミス?) これが、格好良いインストゥルメンタル 曲になっているので、これだけでも買う価値がある。もちろんA面も悪くはないのだ けれども。 欧米盤とはまた違う面白さがあるJamaica盤7"EP、お勧めです。(ハマってます。) 94/12/19 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕