Ray Anderson, Han Bennink, Chisty Doran "Azurety" (Hat Hut / Hat Art, CD6155, '94, CD) - Ray Anderson (trombone,tuba), Han Bennink (dr), Christy Doran (g) この編成を見て、tubaがベースでgがリードかな、と思ったけれど、それほど明確な 役割分担は感じられないですね。こういうグシャーというギターの音がきこえると、 安心して聴ける。リズミカルだし。しかし、何かこういうのを聴いたことがあるよう な気がする、と思った。Henry Threadgill "Too Much Sugar For A Dime" (Axiom, '92, CD)の頭かな。と、聞き直してみたけど、似ているのはブラスとギターだけか。 ライナーノーツを見たら、書いているのはJohn Corbettだ。ちょうどミュージック・ マガジン誌の「Rock Your Religion」で、John Corbett "Extended Play" (Duke University Press)という本が紹介されていて、注文していたところ。早く読んで みたいな。 今年はあまり新作を聴いていないんだけど、そんな中では一番気に入った一枚かな。 期待しているDefunkt Special Edition "A Blues Tribute" (Enemy)をまだ聴いて いないんだけれど。 さて、"Azurety"を買ったのは、例によってTower新宿東口のFree/Avant-Gardeの所 だったのだけれど、そこで一緒にみつけたのが、これ。 Various Artists "Godard Ca Vous Chante?" (Nato, 53004-2, '85/'92, CD) Arto LindsayやJohn Zornの紹介のときによく取り上げられる作品で、たまに中古で LPを見かけていたけど、安くはなかったので手を出していかなった。どうやら、実は CDになっていたよう。初めて見たが。比較的安かったので、買ってみた。 収録曲のうち、John Zornの"Godard"はちょっとしたコラージュといった趣もあって、 日本のTVのメロドラマ番組から取られたと思われる声が聞こえる。けっこう怪しい。 一方、Arto Lindsayの"Chest"と"Respect"は、SwansのRoli MosimannとFoetusこと Clint Ruinとの共演で、ノイズとビートがかっこいい。が、こんなものかな、という 気もしないでもない。可もなく不可もなく。 95/01/06 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕