Myra Melford Extended Emsemble "Even The Sounds Shine" (Hat Hut / hat ART, CD6161, '95, CD) - 1)Even The Sounds Shine 2)La Mezquita Suite 3)That The Peace 4)Part II Frank Lloyd Wright Goes West To Rest 5)Evening Might Still - Myra Melford (p), Dave Douglas (tr), Marty Ehrlich (as,cla), Lindsey Horner (b), Reggie Nicholson (dr) - Recorded at Boerse Wuppertal on 94/5/5,6 Chicago出身NY在住のピアニストMyra Melfordの新作は、今までのトリオに 二管を加えたクィンテットによるもの。Myra Melfordはその出てきた背景と いいレーベルといい前衛的な演奏と敬遠されがちのような気もするが、とても 聴きやすいリズミカルでメロディアスな演奏をする人だ。 Myra Melfordの派手というか華やかなピアノの音色とLindsey HornerとReggie Nicholsonの重めのリズム隊が非常にかっこ良いと思っていたので、それに John Zorn's Masadaにも参加しているDave Douglasと、やはりあちこちの セッションでいい演奏を聴かせるMarty Ehrlichが加わり、どうなっているのか、 非常に楽しみだった。 トリオのときは、重いリズム隊を背景にMyra Melfordが派手に弾きまくると いう感だったが、この作品ではフロントに二管がいるので、バッキングに 回っていることが多い。というわけで、Myra Melfordの派手なピアノを堪能 するには、ちょっと物足りない。 前リーダー作Myra Melford Trio "Alive In The House Of Saints" (Hat Hut / hat ART, CD6136, '93, CD)でも演奏している曲が3曲 ("Evening Might Still" と"Part II Frank Lloyd Wright Goes West To Rest"と"That The Peace") も あるので、それと聴き比べるとなかなか興味深い。 "Evening Might Still"など、トリオの演奏はとても激しく緊張感溢れるもの だが、このクィンテットでは、二管のソロの所がとても甘く感じる。良く 言えば落ち着いた感じ、というか。 今年末くらいにカタログに載って、それ以来期待しつづけていたのだけれども、 その期待は裏切られなかった。けれども、もっと派手にMyra Melfordが弾き まくる作品が聴きたい。 95/5/2 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕