年末年始は'95年の落穂拾いというわけではないのだが。聴きそびれていたもの。 Dave Douglas' Tiny Bell Trio "Constellations" (hat ART, CD6173, '95, CD) - 1)Constellations 2)Unhooking The Safety Net 3)Hope Ring True 4)Taking Sides 5)The Gig 6)Scriabin 7)Les Croquants 8)Maquiladora 9)Vanitatus Vanitatum - Recorded at Radio DRS Zuerich on 95/2/27,28 - Dave Douglas (trumpet), Brad Schoeppach (guitar), Jim Black (drums) John Zorn's Masadaなどで知られるトランペット奏者Dave Douglas率いるベース レストリオの少し前に出た新作。以前に1st "The Tiny Bell Trio" (Songlines, 1504-2)というCDを出しているようであるが、これは未聴だ。 hat ARTでギターとドラムとブラスのトリオといえば、Ray Anderson, Han Bennink & Christy Doranという壮絶なインタープレィを聴かせてくれるものをつい想像して しまうのだが(比較すること自体に無理があるのだが)、Douglasのトランペットは Andersonのトロンボーンに比べて遥かにおとなしい`tiny bell'という感じだった。 ギターもドラミングもそれほどブッ飛んではいない。 Dave Douglasの作曲構成が主導権を握っているように思う。Robert Schumannの 曲を演奏してみたりしているが、比較的まとまっている。もっと、ハチャメチャ やって三者の駆け引き的なスリリングな所を見せて欲しい、と思ってしまった。 Masadaの印象があるせいか、表紙リーフレットの内側のコラージュでユダヤ的な 感じがするが、実際の音にはそれほどユダヤ的なものは感じられないと思う。 Dave Douglasのトランペットの音色は、Myra Melford Extended Emsembleなどでも 聴いていて、この作品のも気に入っているのだが、少々物足りない作品。 96/1/4 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕