いきつけのジャズ喫茶で聴かせてもらって以来探していた作品を、CDで見つけた ので紹介したい。おそらく最近になってCD化されたのだと思う。 The 360 Degree Music Experience "In: Sanity" (Black Saint, 120006-2, '76, CD) - 1)Tradewinds 2)In: Sanity Suit - Part I - Skull Job 3)In: Sanity Suit - Part II - Tm's Top 4)In: Sanity Suit - Part III - Complete Operation 5)Open (for James Garrison) 6)Full, Deep And Mellow 7)Sahara - Keith Marks (fl), Francis Haynes (steel ds), Hamiet Bluiett (bs,cl,fl), Azar Lawrence (ts), Titos Sompa (conga), Sunil Garg (sitar), Cecil McBee (b), Dave Burrell (p,organ,celeste), Beaver Harris (ds); Steel Ensemble (Francis Haynes (soprano), Roger Sardinha (soprano), Coleridge Barbour (alto), Alston Jack (tenor), Michael Sorzano (tenor), Steve Sardinha (bass), Lawrence McCarthy (iron)) on 7 Beaver HarrisとDave Burrellの全方位音楽体験バンドの76年の作品で、オリジナルは LP2枚組だったが、CDは74分近くの演奏が1枚いっぱいに収録されている。このバンド が他に作品を出しているのかは知らない。 この作品を初めて聴いたとき、スチールドラムの響きがとても新鮮だった。1曲目と 最後の曲くらいで、あとは、けたたましいフリージャズになりがちだけれど。 特に"Sahara"で大々的にフィーチャーされるカリプソ風のスティールドラムの 響きがカリブの香りを吹き込んで新鮮な印象を受ける。これだけでも聴き物だろう。 ここではガンガンいう音が目立つが、実はDave Burrell "Windward Passages" (hat ART, '79/'94)でのピアノソロで聴かれるようなリズミカルなラグタイム 風のピアノが好きなだけに、そういう演奏を聴いてみたかったとも思う。一方で、 もっとフリーキーに無茶するスティールドラムを聴いてみたかったようにも思う。 といっても、面白い作品だと思う。 96/3/20 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕