Lee Perry "Voodooism" (Pressure Sound, PSCD009, '96, CD) - 1)Psalms 20 (James Booms) 2)Proverbs Of Dub (The Upsetter) 3)Better Future (Errol Walker) 4)Future Dub (The Upsetter) 5)River (Zap Pow) 6)River Stone (Zap Pow) 7)Freedom (Earl Sixteen) 8)Right You (The Upsetter) 9)Mash Down (Roots) 10)Africa (The Hombres) 11)Foundation Dub (The Upsetter) 12)Voodooism (Leo Graham) 13)Dubism (The Upsetter) 14)African Style (The Black Notes) 15)African Style Version (The Upsetter) 16)Rasta Train (Lee & Jimmy) 17)Yagga Yagga (Lee & Jimmy) 18)Rise And Shine (Watty & Tony) 19)Wolf Out Deh (Lloyd & Devon) 20)Shepherd Rod (The Upsetter) UKレゲエ〜ダブの代表的なレーベルOn-Uが95年に傘下に設立した70年代のルーツ レゲエ専門再発レーベルの第9弾として、ついにLee Perryが登場した。それも、 74〜77年のBlack Ark Studio時代の主にジャマイカ盤7"シングルを編集したもの である。 "Super Ape"をはじめ、当時Islandからリリースされたプロデュース作品群は ひととおりMangoから再発CD化され、比較的容易に入手して聴くことができる。 あまり音の抜き差しをせずエコーなどでどんどん音を重ね複雑に絡みあった 感のする当時の音処理は一聴して彼のものだとはわかるし、聴けば聴くほど わけがわからなくなるような毒もそれから感じることができる。 しかし、レゲエは7"シングル主導でシーンが動いている。実際、たまにSunset などから再発されているUpsetterのジャマイカ盤7"シングルを聴くが、欧米盤に 収録されている同じ曲よりも、ダブ処理が良く効いていてはるかに面白い。 だから、今や入手が困難な7"シングルを集めたこのような編集盤CDが出るのは、 ヴィンテージ盤を収集するほど熱心ではない僕にとっては嬉しい。ただ、Lee Perryのこの手の編集盤といえば、今やBlood and Fireで大活躍のSteve Barrowが 編集したTrojanレーベルの"Open The Gate"、"Build The Ark"という決定的な ものが既にある。 オリジナル盤起こしとはいえ音質は良好だし、Steve Barkerのラジオ番組"On The Wire"でホストをしていたRoger Eagleのライナーノーツも丁寧だ。 "Open The Gate"に比べたら粒よりと言い難いが曲も良い。"Return Of Super Ape"の中の "The Lion"のトラックを使ったThe Hombres "Africa"をはじめノリのいい歌もの が多く楽しめるが、そんな中Zap Pow "River"のようなダブワイズな曲も生きている。 去年からPressure SoundとBlood and FireというUKのルーツ・レゲエ再発専門 レーベルが強力な再発を連発している。次に何が出てくるのか、楽しみだ。 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕