Red Snapper "Prince Blimey" (Warp, WARPCD45, '96, CD) - 1)Crusoe Takes A Trip 2)3 Strikes And You're Out 3)Thomas The Fib 4)Get Some Sleep Tiger 5)Fatboy's Dust 6)Moonbuggy 7)The Paranoid 8)Space Sickness 9)The Last One 10)Digging Doctor What What 11)Gridlock 12)Lo-Beam - Engineered by Tim Holmes. Mixed and Produced by Red Snapper and Tim Holmes - David Ayers (guitar), Richard Thair (ds,perc), Ali Friend (double bass), Ollie Moore (sax,fl,melodica,cla), Anna Haigh (paranoid vo) あの元PigbagのOllie Mooreがフロントの、コード楽器がギターのカルテットという 構成を見て、迷わず買ってしまった。実はRed Snapperはギタートリオで、これが 2ndアルバム。1stはRed Snapper "Reeled And Skinned" (Warp, WARPCD33, '95, CD)。 これは未聴でOllie Mooreが参加しているか不明。 といっても、Warpという主にtechnoをリリースしているレーベルのバンドということ からもわかるように、かなり録音時/後の処理を効かせたjazz funkだ。programming /samplingも使っていると思う。drum'n'bass風のdrums / programmingのフレーズも 冴えているし、重いdouble bassの響きも気持ちよい。そんな緊張感ある背景にOllie Mooreのフリーキーなsaxが舞うのだ。 Squarepusherをもっとjazz funk風にすると、このような音になるのかもしれない。 Pigbagが今のtechno、drum'n'bass、trip hopの時代に蘇ると、このような音になる のかもしれない。今まで聴きのがしていたのが悔やまれる。お薦め。 Ollie Mooreがかつて在籍したPigbagは、元The Pop GroupのSimon Underwoodが結成 した80年代前半に活動したバンド。Afro funk (Fela Kutiあたり) の影響を受けつつ 脱パンク期ならではの冷徹なfunkな音が特徴。Honda TactのCFにも用いられヒット した"Papa's God A Brand New Pigbag"なら聴いたことがある人も多いだろう。 当時のアルバムのCD化はされていないが、 Pigbag "The Best Of Pigbag" (Kaz, KAZCD3, '87, CD) が入手が容易だろう。Red Snapperのようなjazz funkの原点ともいえる音だ。是非 聴いて欲しい。あと、Pigbagの戦闘的なホーンセクション (Chris Lee, Ollie Moore, James Johnstone) が参加した作品としては、 Au Pairs "Sense And Sensuality" (Kamera, KAM010, '82, LP) も名盤。Gang Of Four風のfunkとLesley Woodsの辛辣な歌声との衝突。必聴。 96/9/24 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕