決め手に欠けるとは思っていたが、限定盤とのことなので、評価甘めに。 Various Artists "Blech" (Warp, WARPCD44, '96, CD) - Mixed up by PC & Strictly 最近のDesigners Republicのカタカナ紛いの文字を交えたますますわけ わからないデザインのおかげで、何が題名なのかよくわからなかったのだが、 "Wire"誌の広告・記事からすると、題名は"Blech" (日本語で「ブリキ」)。 「ブレーン」という文字列は、同じくDesigners Republicの手掛けたVarious Artists "Wipeout 2097" (Virgin)でもみられたので、単なる気に入った模様 なのだろう。しかし、妙に馬鹿なマンガ絵の表紙だ。 編集盤だが、単なるショーケースではなく、Warpの様々な音源を使った PC & StrictlyによるDJ mix盤だ。"Wire"誌のWarpの広告によると、 PC & Strictly (DJ Food)とある。PCはもちろんPatric Carpenter、 StrictlyはKevin Foakesだろう。 Warpのtechnoにしては意外に広い音を集めているし、繋ぎの巧さという点で、 "Artificial Intelligence"的な編集よりも、飽きずに楽しめる編集になって いると思うが、DJ FoodのDJ盤としては音源がWarpだけというのは惜しいか。 といっても、WarpならではのSquarepusher〜最近のAphex Twinに連なる異端 drum'n'bass的な音もどんどん出てくるし、Plaidなどの未発表音源もある。 Ninja Tuneの未発表音源もちょっと繋ぎに使っているよう。限定盤という ことなので、Warp界隈、Ninja Tune界隈の音が好きな人なら、買って損は ないだろう。 96/10/26 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕