Everything But The GirlのBlanco Y Negro時代のベスト"The Best Of Everything But The Girl" (Blanco Y Negro, '96)は、EBTGの2人の許可をとらずに編集された もので、彼らはそれをWWWのホームページ (http://www.ebtg.com/) で抗議している。 彼らは公式なものとして認めない方針で、USでのレーベルAtlanticからはリリース されない。 さて、このベスト盤のために、新たにremixされ2枚組のシングルが、"Driving" (Blanco Y Negro / Eternal, '96, 2CDS's)。Todd Terryのremixということも気に なったので、EGTGがベスト盤同様に認めないと言っているにも関らず聴いてみた。 Tommy LiPuma制作 "The Language Of Life" ('90)からの曲なのだが、これを聴いて まず思ったのは、いくらTodd Terryでも、Tommy LiPumaのAOR仕立ての曲はどうし ようもない。(若干、Tommy LiPumaへの偏見を含む。) 聴くまでもない作品だ。 EBTGとTodd Terryの関係は、"Wrong" ("Walking Wounded" (Virgin, CDV2803, '96, CD) 所収)にはじまったわけではなく、前作"Amplified Heart" ('94)からのシングル Everything But The Girl "Missing" (Blanco Y Negro / Eternal, NEG84CD, '94/'95, CDS) - Produced by Everything But The Girl and John Coxon. Remix and Additonal production by Todd Terry (1,2,6), Alex Natale & Visnadi (3) and Chris and James (4). からだ。(正確には、もともとこれと違う形でリリースされていた。) このロング ヒットしているシングル − これは良い出来だ。 − を"Driving"と比べて聴いて みると、もともとremix向きに、曲を書きTracey Thornは歌っているような節がある。 remix前の制作の時点でJohn Coxon (Spring Heel Jack) が参加しているのが、 ポイントなのかもしれない。特にTracey Thornの歌い方にめりはりがついたのに 気付いたのは、面白かった。 "Missing"は、EBTGも認めているし、今でも入手は用意なので、"Walking Wounded" から遡って聴くなら、これはお薦めだ。 Everything But The Girl "Walking Wounded"から一番の名曲"Before Today"が シングルカットされないのは、'96年最大の謎だったが、ついに'97年頭にシングル カットされるようだ。remixは、Adam F、Dillinja、Underworld、Chicaneといった 名前が挙がっている。楽しみだ。 96/12/17 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕