Steve Lacy plus Marylin Crispell, Misha Mengelberg, Ulrich Gumpert, Fred Van Hove, Vladimir Miller "Five Facings" (FMP, CD85, '96, CD) - Recorded live 96/4/4-8 - Steve Lacy (ss); Marylin Crispell (p) on 1,2; Misha Mengelberg (p) on 3-5; Ulrich Gumpert (p) on 6; Fred Van Hove (p) on 7; Vladimir Miller (p) on 8 5人のピアニストとそれぞれデュオの演奏を収めたSteve Lacyの新作。96年4月に おこなわれたWorkshop Freier Musik '96でのライブの録音を収めたもの。 Marylin Crispellとのオープニングの、静かに打ちよせるような波のスイング感 からいい。Misha MengelbergとのデュオはThelonious Monk本人よりもレパートリー が多いというMonkの曲から3曲。跳ねるピアノの上を滑るソプラノという感じで、 ちょっと変でユーモラス。一番緊張感あるやりとりが聴かれるのは、予想とおり Fred Van Hoveとのデュオ。といってもドシャメシャというほどじゃないが。 Steve Lacyはほとんどフリーキーな音を使わずソプラノの軽い音色も穏やかなので、 とても落ち着いた時間を演出するのにうってつけの作品に仕上がっている。 FMPからのSteve Lacyというと、去年の末頃にSteve Lacy & Evan Parker "Chirps" (FMP, CD29, '91, CD)、Coxhill Lacy Parker "Three Blokes" (FMP, CD63, '94, CD) のssデュオ作品2枚をセールに釣られて買ってしまったのだが、結局あまり聴く気に なれないでいたのだが。ピアニストに釣られて聴いてみてよかった(笑)。 ところで、Steve Lacy のプロモーター Senators のホームページがある。URLは http://www.imaginet.fr/~senators/ 。 96/1/3 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕