勢いがあるうちに速報。

Scala
"Slide EP"
(Too Pure, PURE66CDS, '97, CD)
- 1)Slide 2)Vitamin X 3)Slide (Richard Fearless remix)
4)Slide (Bruce Gilbert remix)
- Written and Produced by Justin Fletcher, Sarah Peacock, Daren Seymour
and Mark Van Hoen
except 2) by Fletcher, Peacock, Seymour and McLean
3) Additional Production by Richard Fearless
4) Additional Production by Bruce Gilbert

Scala "Beauty Nowhere" (Touch, TO:29CD,'96, CD) は、96年に聴いていれば
迷わず Top 10 に選んでいたであろう良い作品だった一方、Scala "Lips & Heaven"
(Too Pure, PURECD57, '96, CDS) はつかみ所のない作品だっただけに、期待半分
不安半分だった Scala の新シングルは、キャッチのある歌が良い出来だった。

タイトル曲は Wire (というか Wir "The First Letter" (Mute, CDSTUMM87, '91, CD))
あたり) を思い出させるような、歪み方もいいポップ曲で、Sarah Peacock の歌声も
ノっていて実にかっこいい。歌が半ばききとれるくらいに、表にでている。"Heart
Of Glass" 路線だ。

こうなると、Wire の Bruce Gilbert による remix がどうなっているのか気に
なるのだが、なんと Dome 化していた。Richard Fearless による remix は歌声に
ちょっとオフめの処理が施され歪みは増しているが平凡か。Mark `Locust' Van Hoen
からみではない "Vitamin X" はちょっととりとめないか。

モノクロ写真に銀のミニマルなタイポグラフィも渋いジャケットなのだが、
この Bauhaus 風の建物を見上げるようなアングルで撮った写真が 20s avant-garde
していていい。クレジットは全く無いのだがこの写真は Laszlo Moholy-Nagy か?

しかし、"Beauty Nowhere" も編集盤だっただけに、次にどういうアルバムを出して
くれるのか楽しみな Scala だ。お薦め。


さて、Too Pure のこのシングルの前に出たのも簡単に紹介。

Mouse On Mars
"Cache Coeur Naif"
(Too Pure, PURE65CDS, '97, CD)
- 1)Cache Coeur Naif 2)Schnick-Schnack 3)Lazergun 4)Glim
- Composed, Arranged and Produced by Mouth On Mars (Andi Thoma, Jan St.Werner)
Lyric by Leatitia Sadier
- Laetitia Sadier (vo) on 1,2,3; Mary Hansen (vo) on 1

Duesseldorf の Mouse On Mars の新作は、Stereolab の女性歌手 Laetitia Sadier を
前面にフィーチャーしており、とてもポップな仕上がりだ。やはり Stereolab の
Mary Hansen のルルルーというコーラスまでフィーチャーしたタイトル曲など、
Stereolab の曲 (の Mouse On Mars remix) と言われれば信じてしまうかもしれない。
後半、微かに drum'n'bass を思わせる uptempo な打ち込みが入ったりする所も良い。
全体としてもポップな仕上がりの佳作だ。

97/6/22
嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕