Spaceheads _Round The Outside_ (These, THESE13CD, '97, CD) - Recorede live 96/4-6 - Andy Diagram (trumpet through electronics), R. E. Harrison (drums) Spaceheads の US でのライヴを集めたCD。ちなみに、この前にスタジオ録音盤を USの Dark Beloved Cloud からリリースしている。(このライヴ盤もUS盤はそこから。) といっても、それは聴いていないのだが。 ライヴとはいえ観客の声などはほとんど入っておらず、スタジオ録音に近い。 内容は大きく2つの曲調のものに分かれる。一つは攻撃的ともいえる Afro-funk 調の もので、手数のやたら多い drums (本当に生なのか?) に、live electronics を かけた tp の音が鋭い音も交えつつ浮遊するというもの。b,key など他の音も 聴こえるが、プログラミングか。Pigbag や Red Snapper を思い出させる音だし、 音数が少ない分だけ、粗削りなのがよりかっこいい。もう一つは、音響派的な もので、2曲あるのだけれど、これは若干退屈か。このようなダレる所が無ければ、 文句なくお薦めなのだが。 Spaceheads は Manchester, England 出身の2人組。80年代初頭に Dislocation Dance のメンバーとして活動を始めている。Dislocation Dance _Midnight Shift_ (Rough Trade, ROUGH63, '82, LP) は Pigbag や Maximam Joy のフォロワーと いうようなものだった。その後、The Honkies として活動しており、Megaphone から数枚のアルバムを出している。全てをチェックしてはいないが、The Honkies _Who Eats?_ (Megaphone, 015, '93, CD) は、The Honkies のようなノリの良い 曲はあまり無く、free jazz に影響を受けたちょっと混沌した感がある音。 Special Thanks に The Ex や Dog Headed Hermans の名があるのだが、そういった Konkurrel 系の avant-rock 的なノリもある。最近は David Thomas (Pere Ubu) の バックバンド Two Pale Boys としても活動している。 Tortoise や Stock, Hausen & Walkman が remix するアルバムを出すという 話もあったのだが、リリースはあったのだろうか。Stock, Hausen & Walkman とは 縁が深いようだが、Dave Formula (ex-Magazine) がサポートで参加していると いうことを見ても、いわゆる Manchester の地縁というものもあるのだろうか。 97/8/3 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕