Moebius / Conny Plank / Mayo Thompson _Ludwig's Law_ (Drag City, DC143CD, 1998, CD) - 1)Scientists 2)Das Apartment 3)The Truth? 4)Ludwig's Law 5)42 6)Farmer Gabriel 7)Gestalt 8)Taras Bulba 9)Boy Boy Boy - Recorded at Conny's Studio in 1983. 1970年代に Can を中心にドイツの Krautrock の制作、エンジニアリングを支えた Conny Plank が参加した1983年の録音が発掘されCD化された。サイドメンは ex-Cluster の Dieter Moebius、The Red Crayola, Art And Language の Mayo Thompson。 1983年ということで、Krautrock 的というより new wave 的。Mayo Thompson は 歌うというよりも、詩の朗読、もしくは、ラップに近い。Can にフィーチャーされて いたような表現主義的な歌唱ではなく、もっと醒めた感じ。1980年代前半という 時代か D.A.F. (Deutsche Amerikanische Freuendschaft) などを思わせるような ハンマービートを聞かせるときもあって、ぐっとくる。new wave 的な硬質な funk (Funky Alternative!) ビートの基調だ。ただ、そうでない局面も多く、軽い打ち込み シーケンスのポリリズミックな使い方に、少々アフリカぽい所を感じる。あまり、 reggae / dub 的な音使いが無いのが意外だったが。 1980年代の初頭の Conny's Studio で録音された Holger Czukay / Jah Wobble / Jaki Liebezeit, _Full Circle_ (Spoon / Virgin, CDOVD437, '82/'92, CD) や、 Michael Karoli + Polly Eltes, _Deluge_ (Spoon, SPOONCD16, '84/?, CD) のような 音と共通するといのはもちろん、その頃の Crammed Discs から出てきていたような new wave 的な rock (例えば Minimal Compact) とも共通するような音だと思う。 斬新な音、というわけでないが、そういう音が好きな人だったら、きっと楽しめる 音だろう。 1999/2/21 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕