豊住 芳三郎 solo / Sunny Murray solo Mary Jane, 渋谷 1999/4/3, 17:30-19:00 - 豊住 芳三郎 a.k.a. Sabu Toyozumi (drums), Sunny Murray (drums) 1960年代初頭に、Albert Ayler や Cecil Taylor のバンドの drums 奏者 として注目され、以後、free jazz で活躍し続けている Sunny Murray が 来日している。free jazz の代表的な drums 奏者なのに、今回が初来日。 渋谷のジャズ喫茶である Mary Jane で3年ぶりのライヴは 豊住 芳三郎 と Sunny Murray を迎えたのだが、会場が狭く、drums の duo は実現せず。 それぞれの solo となった。会場は20名弱の観客でいっぱいになった。 まずは、豊住 が30分弱の drums ソロ。最初はブラシを多用して弱目の 音で展開したが、途中で炸裂。開始が遅れたこともあって、短めの演奏で、 いまいちノリの良さを実感する前に終わってしまったのが残念。 続いて、少し drums セットを組み替えて Sunny Murray。Murray は、最近は あまりこれといった録音を残していないせいか、一線を退いたという印象も あったのだが、演奏は全く衰えを見せていない。あまり無駄の無い動きで、 強弱のニュアンスを細く使いスウィング感を出す演奏をした。ある程度の 定リズムもあって、一つ前の世代の Max Roach を思わせるような演奏だった。 黒人音楽なのだなぁ、と、つくづく思わせるところも。「スリリングな演奏」 と違いあまり力みも感じさせず、ハミングしながら、楽しそうに演奏して いたのが、観ていて印象的だったし聴いている方も楽しくなるようなところが あったとおもう。店の雰囲気が気にいって、リラックスして演奏ができた、 という感じのことを言っていたが。 と、こじんまりしたハコならではの、リラックスした演奏が楽しめたライブ だった。 1999/4/4 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕