David Claypatch (a.k.a. That Amazing Guy) ドックヤード・ガーデン脇 (横浜みなとみらい,桜木町) 2000/1/9, 15:00-16:00 この日は、横浜方面へ行く用事があったのだが、ランドマーク・プラザと クイーンズ・スクエアの間、ドックヤード・ガーデン脇のところで、大道芸を 観ることができた。この場所は、週末になると、よく大道芸が行われている。 この日に観られた David Claypatch は、「たかい、い、ち、り、ん、しゃ〜」 でお馴染みの、高い一輪車の上での刀のジャクリングをキメ技に持つUSA出身の ジャクラーで、野毛大道芸 や 大道芸ワールドカップ in 静岡 での常連でもある。 何回も彼の演技を観たことがあって、僕の大好きなジャグラーの一人なのだが。 日曜に観た演技はそんな中でも、いや、彼に限らず今まで観た大道芸の中でも 最も楽しい演技の一つだった。大道芸のフェスティヴァルのようなイベント での場合、スケジュールなどの都合で、演技時間はだいたい30分程なのだが、 この日曜の Claypatch は、なんと1時間以上やっていた。それを、ほぼ最初から 観ることができたのが良かった。マジック・スティックをやる Claypatch なんて 初めて観たし、ローラーボーラーの技もいつもよりいろいろ観られたし。 しかし、なんといっても楽しかったのは、観客とのやりとり。フェスティヴァルの 場合、演技を始める前に既に人垣が出来ているわけで、大道芸を観ることを 目的にしている人がほどんど。演技を始める前から場が出来ていて、ある程度は 盛り上がっている。しかし、この日曜の場合、演技は始めたときは観客はまばら、 観客も買物や遊園地を観に来て通りかがったときにちょっと足を止めて観ている、 という感じの人ばかり。そんなところで、一時間かけてゆっくり場を作り上げて 盛り上げていくのだ。それがとても面白い。ボールやクラブ、マジック・スティック、 ローラーボーラー、シガー・ボックスといった芸は、フェスティヴァルでは それ自体が見せる技という感じだが、この日曜の演技では、フィナーレの大技に 向けてその前に客集めをするためのアトラクション、というニュアンスを 強く出していたように思う。それで、始めた頃はぱらばらと立見客がいた程度 だったのに、最後には数百人の客が階段を埋め尽くすくらいになっている、 というのは、ちょっと感動的だ。 客も、大道芸目当てじゃない人がほとんどのため、ハプニングも。酔っ払った オジサンが闖入して絡みはじめた、なんてこともあったのだが、このときは どうなることかと思った。なんとかあしらっていたが。しかし、なんといっても、 ローラーボーラーの演技のときに失敗して客席の方にころがってきた ローラーボーラーを拾った幼い女の子が、Claypatch とのやりとりにとっても 自然に素直に反応していて、それがとっても可愛いかった。場に引き出された ときのもじもじした様子から、風船を貰ったときの喜び様まで。こういうシーンが 観られた、というだけでも、Claypatch の大道芸を観ていて、良かったと思った。 フェスティヴァルではなかなか感じることができない大道芸の醍醐味を観た 気がした。このように、普段の街中で大道芸を楽しむ、ということもお勧めしたい。 2000/2/6 (2000/1/11) 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕