関西出張ついでに言った現代美術の展覧会のメモ。なかなか行くことのない ハコにかんする備忘録も兼ねて。 銅金 裕司 CAS, 大阪市中央区内淡路町2-1-7都住創内淡路602 MD Art 内 (大阪天満橋), tel.06-6941-3237, href="http://paper.cup.com/cas/index.html . 2000/1/14-2/19 (日月火祝休), 13:00-19:00. 展示されていた「エコロジカル・プラントロン」は、植物の電位をピックアップ して音に変換するというもの。Macintosh に電波で飛ばして、電位の変化を表示 する一方、そこに用意された音源を使いピロピロと音を出させているだけでは あるのだけど。また、Macintosh のようなパソコンを用いない、すでに玩具として 市販されているヴァージョンも存在しており、それも展示即売されていた。 電極を付けている植物を変えると、確かに微妙に音が変る。もちろん、接触や 大きな物音・振動にも反応する。複数の植物で同期することもある、という ことで、さらに玩具ヴァージョンをさらに2つ加えてもらったのだが、さすがに それは聴かれず。やはり、じっと聴いているというより、自分で植栽を作ったり 電極を動かしたりしてそれによる微妙な音の違いを楽しむもののように思う。 もしくは複数の音の重なり合い、とか。 しかし、以前に植物の電位を音にするインスタレーションを NADiff で観た ような記憶があるのだが。同一人物だろうか…。 CASの入っている都住創内淡路のビルは、ちょっとポストモダン入った意匠の 集合住宅で、ファサードも目立つものだった。螺旋階段も印象に残っている。 そんなオフィスに使われている住宅の一室がギャラリーになっている。 ちょっとこじんまりした感じのスペースだ。 _ _ _ 中ハシ克シゲ『”昭和”って何だったんだろう?― あなたの時代』 西宮市大谷記念美術館, 西宮市中浜町4-38 (香枦園), tel.0798-33-0164. 2000/1/8-2/20 (水休), 10:00-17:00. 巨大なフォトコラージュ、というより、もはや張子のような造形物になって しまった、零戦を象った『ゼロ』や、McArthur の館を象った『2月19日』などは、 対象が大きくなってしまっただけにそれに対する写真の粒度が細かくなってしまい、 フォトコラージュにある現実の乱反射するようなズレの感覚が薄まってしまった かな、とも思う。ま、執念だけでも凄いと思ったが。 むしろ、塀越しに覗く感覚を再現した『3P』の方が、僕には面白かった。 今回の展示では、塀の向こうの作品も意図的に集めたような感じだったが、 もっと常設展示を生かしたインスタレーションにすれば良いのに、と思って しまった。 西宮市大谷美術館も、もちろん初めていったのだが、和洋折衷という感じもある 日本庭園風の庭が綺麗な落ち着いた感じの美術館だった。そんな中にポップな 感じもある中ハシ克シゲの作品があるのも、おもしろかったけれども。 2000/1/30 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕