Lulu Shur-tzy Hou, _Take A Picture, It Lasts Longer_ ヨコハマ・ポートサイド・ギャラリー, 横浜市神奈川区栄町5-1 YCS 1F (横浜), tel.045-461-3033. 2000/9/16-10/15 (木休); 11:00-18:00. Lulu Shur-tzy Hou, _Japan - Eye - Love You_ 横浜美術館アートギャラリー, 横浜市西区みなとみらい3-4-1 (桜木町), tel.045-221-0300. 2000/9/16-10/15 (木休;9/18,9/25,10/10休); 10:30-17:30. 台北, 台湾で活動する女性作家 Lulu Shur-tzy Hou (侯 淑姿) の展覧会が、 横浜の2個所のアートスペースを使って開催されている。 女性の社会的なイメージに基づくフェミニスティックなセルフポートレイト 写真を用いる作家なのだが。スカートを捲り上げる姿や、セーラー服の 女子学生服や看護婦といった服装を用いており、かなりあからさま。 見落としがちなものを明らかにする、というわけではないので、いささか 観ていて辛いかもしれない。特に、セーラー服の女子学生服や看護婦の 服装を用いていささかポルノグラフィックなイメージを作っている _Japan Eye Love You_ は、ちょっと物語性も強すぎて、逆に単調に感じられた。 むしろ、ヨコハマ・ポートサイド・ギャラリーに展示された、スカートを 捲し上げて中の象徴的な小道具を見せていく5枚続きの写真を用いた一連の 作品 _Peek A Boo_ は、その小道具の象徴性ではなく、白い背景にミニマルな 黒のキャミソールという、ミニマルなパターンが面白く感じられた。このような あからさまなテーマをずらす作風の方が面白いように思う。 _ _ _ かつては現代美術の企画に力の入っていた横浜美術館も、メインの企画は 最近は現代美術の企画はぱっとしないのだが。その代わりだろうか、最近は、 サブのスペースであるアートギャラリーと、ヨコハマ・ポートサイド・ギャラリー の2個所を合わせての企画をするようになっている。大掛かりなものではない けれども、良い企画が続いているように思うので、今後の展開も期待したい。 2000/10/9 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕