『ダンス・セレクション 2000』という、ダンスのショーケースの中から、 次の2作品を観てきた。ショーケースというとこで、いずれも完全版ではなく その一部の抜粋で30分余り。いずれも、僕にとっては初見。というわけで、 とりあえず第一印象程度のコメントを。 レニ・バッソ 『[dred:saker] ― 双曲線地帯』 (抜粋) オリベホール, 2000/11/26 14:30-15:00 - 北村 明子 (振付,演出), 江村 桂吾 (作曲), 兼古 昭彦 (映像). - 北村 明子, 二見 一幸, 前島 弥恵子, 野沢 英代, 小沢 剛, 水内 宏之. ゲーム的な展開の作品というのが第一印象。椅子取りゲームや、対戦型の格闘 ビデオゲームをダンスにしたような動きということもあるし、必ずしも明示的 ではないものの動きにルールが感じられる、という意味でも。もちろん、 動くことができる範囲をスポットライトで区切ったりもするわけだけど。 ただ、そういった仕掛けが、残念ながら、ちょっと小細工っぽく感じてしまった。 こういう抜粋では仕掛けに凝りきれないのだろうか、と感じるところも。 CAGR (Choreography Art Gymnastics Rockets) 『オペラ・ドゥ・サーカス「太陽の第九」』 (抜粋) オリベホール, 2000/11/26 15:10-15:40 - 若井田 久美 (振付,演出). - 若井田 久美, 山中 陽子, 今村 ゆり子, 半澤 友美, 関根 あすか, 鵜沢 優子. 体操、新体操の元選手によるアクロバット・ダンス・カンパニー。さすがに 鍛えられているだけあって身体の動きのキレがよく、派手にアクロバティック な技は無かったけれど、充分に感動的。オリベホールの舞台が狭く感じるほど。 アクロバティックな動きの繋ぎに入るダンス的な動きになるとがくっとキレが 落ちるように感じたけど、全体が短かったこともあり、ダレるというほどでは 無かった。ダンス的な面や全体の演出とか巧くやれば大化けしそうな感じだ。 本公演ではロープ、トランポリン、ハーネスなども使うそうなので、もっと 派手な動きになるよう。ただし、「ベートーベンの第九」をやるというのは、 この抜粋では気にならなかったが、本公演ではどうなるか、ちょっと否な予感も するところもあるのだが。いずれにせよ、かなり気になるカンパニーだ。 2000/11/26 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕