Compagnie Marie Chouinard, _Les 24 Preludes De Chopin_ & _Le Cri Du Monde_ Teatro Piccolo Arsenale, Venezia, Italy. 2001/7/12, 21:00-23:00 - Artistic Direction & Choreography: Marie Chounard. Music: Frederic Chopin, _24 Preludes_ op.28. Louis Dufort. - Simon Alarie, Kirsten Andersen, Elijah Brown, Julio Cesar Hong, Sandrine Lafond, Carla Maruca, Luciane Pinto, Isabelle Poirier, Carole Prieur, Jamez Viveiros. La Biennale di Venezia の Dance Music and Theater 部門の一つ。Canada の ダンスカンパニーの舞台を観た。最初の _Les 24 Preludes De Chopin_ を観た ときは、ロマンチックな Chopin も、実はこんなにユーモラスだったのか、と、 思ったのだけど。基本的に同じような動きだった _Le Cri Du Monde_ が 続いたので、後半は辛かった。これで2時間は長いので、どちらか一演目に 絞ってやった方が良かったように思う。前半が終わった時点では好印象だった だけに、惜しい。 _Les 24 Preludes De Chopin_ は、一応レオタード等を着ているが、黒いテープ 一本でポイントを隠すかのような裸に近い衣装で、ユーモラスな動きを展開 していた。黒いテープに対応しているのだろうが、皆、付け「モヒカン」を 付けていたのも、可笑しかった。動きはあまりバレエ的という感じはせずに、 日常的な動きをデフォルメして展開している、という印象。他のダンサーに 引き戻されたりなど、若干クラウン的な動きを取り入れていたのも、気に入った ところだったが。 休憩後の _Le Cri Du Monde_ も、「ユーモラスな」という部分が「悲痛な」 という感じになっただけで、基本的に同じ動き。衣装も、付け「モヒカン」が 無くなったし、黒テープの貼る位置も違ったけど、基本的には同じ感じ。 最も違ったのは、会場中にスモークを立ち込めさせ緑っぽいライティングを 拡散させていたところと、音楽が classical なものでなく、電子音響的な ものになっていたこと。_Les 24 Preludes De Chopin_ は、音楽のイメージと 動きのズレも面白かったけど、_Le Cri Du Monde_ は音楽と動きが重なり過ぎ てしまったかもしれない。もちろん、「世界の叫び」を表現するにはこれでいい のかもしれないし、逆順で観ていたら、_Les 24 Preludes De Chopin_ の方が ネガティヴに感じたかもしれないと思うが。 会場は、La Biennale di Venezia の国際美術展の Arsenale 会場となっている 倉庫の一角に作りこんだ劇場。Dance Music and Theatre 部門のために新設 (もしくは仮設) されたようだが、さすがに、金がかかっている、というか、 ちゃんと作ってあった。 2001/7/12 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕