ゴキブリコンビナート 『ファミリーミュージカル♪ゲノム夢の島』 麻布 Die Pratze (赤羽橋) 2003/04/06, 13:30-15:30. - 作, 演出, 美術, 作曲: Dr. エクアドル. 電飾制作: オメス吉祥寺. 電飾操作: 千鳥格子. 音響: マンコ N.Y. 制作: 安藤ヒヤシンス子, モジャ公. - 古澤 裕介 (勇雄), 臭麻波 (和美), セロトニン瘍子 (夏子), オメス吉祥寺 (ピーポ君), スピロ平太 (医者), Dr. エクアドル (大先輩), 病気マン (A), スガ死顔 (B), JAN相見 (C), フクナガジュン (医者), マレーシア人 (鯖州). 一年前の『粘膜ひくひくゲルディスコ ver.2』から1年ぶりの劇場公演は、 今までの公演の中で最も汚れるものだった。ゲル状物質を増強しての前回 公演と同じハコでの公演、ということで、こういうことができるというのも 麻布 Die Pratze だからかもしれない。 中央に汚泥処理場を見立てた泥のプールが設けられ、それを取り囲むような 狭い空間に客が立ち、その背後を取り囲むように足場が組まれている。 泥のプールから客は離れても最大2メートル程度で、泥水の飛沫を浴びることは 避けられない。もちろん、足場の上の役者からも泥の滴が降ってくるし、 ドロドロの役者が泥プールの中から出て客の飛び出してくるときもある。 僕は、泥水を被ってもいいような服装で行ったので、気にせずに観られたし、 予想したより汚れなかったと思うほどだったのだけど。普通の服装で行って いたらちょっと辛かっただろう。 正直に行って、のたうち回る役者たちと、泥水やドラム缶、ドロドロの役者 たちを避けようと右往左往する客を、いささか余裕があったとはいえ、 それなりに避けながら見ているだけで、それなりに楽しめた。あと、会場の、 始まる前の怪しげな雰囲気とか、終った後の荒んだ雰囲気とかも、悪くない。 ストーリーという点では、やはり、今までの作品と似たようなところが多かった ように思う。特に、登場人物の内面を観せるパフォーマンスではないので、 それで問題ないと思うが。ちなみに、最も連想させられたのは、同様に遺伝病 ネタで舞台が産廃処理場だった『ロワゾ・ブル ― 譫妄編』だろうか。観ていて 物足りなかったのは、やはり歌。以前 (1999年頃) より、歌のヴァリエーション は増えている一方、頭にこびりつくような歌が減ってしまったように思う。 2003/04/06 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕