William Forsythe (choreography), Ballet Frankfurt 世田谷パブリックシアター (三軒茶屋), http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/ 2004/02/27, 19:00-21:00 - 安藤 洋子, Cyril Baldy, Amancio Gonzalez, Demond Hart, Jone San Martin, Fabrice Mazliah, Georg Reischl, Antony Rizzi, Ander Zabala. _Wear_ (premier: 2004/01/22, Frankfurt) - Choreography and Stage Lighting: William Forsythe. Music: Ryoji Ikeda. Costumes: Yasco Otomo. Dramaturgy: Rebecca Groves. - 25min. アウドドア風のフード付き防寒ジャケットとオーバパンツを着てののパフォーマンス だった。身体の細かい動きは衣装に隠れて見えず、舞台の上でもぞもぞしている ようにしか見えない部分が多かった。大道芸ではこういうコートを着ての身体表現 もあるわけで (僕は Men In Coats を思い出した)、こういう服に見合った表現方法 はまた別にあると思うのだが。もしかしたら、もぞもぞした中に想定する動きを 想像して楽しむものなのかもしれないが、それができるほど Forsythe の振付がちな 動きを僕は知らない。最後の方でコートやオーバーパンツを脱いだのだが、それで 格段に動きが広がった気もしなかったので、そんなものなのかもしれないが。 _(N.N.N.N.)_ (premier: 2002/11/21) - Choreography: William Forsythe. Music: Thom Willems. - Cyril Baldy, Amancio Gonzalez, Georg Reischl, Ander Zabala. - 20min. 音楽のクレジットがあるが、実際は音楽無しか、無し同然という状態で演じた。 しかし、最も音楽を感じた舞台だった。男性四人が喧嘩や威示行為を思わせる動きを 基にしたダンスを演じるのだが、これがまるでサキソフォン・カルテットみたいに 感じられた。 4人がユニゾン的に踊ったり、2組で掛け合い的なことをしたり、ソロを取ったり、 一人が引いてトリオ的な演奏をしたり。緩急メリハリの効いた動きはオフビートな 感じでそれも面白かったし。お互いかなり接近した位置でシャープな動きを展開 していくのもスリリングだった。喧嘩を思わせる動きながらちょっととぼけた感じ になったりするユーモアを感じる所が、ヴォードビルっぽい所が一番ツボにハマッた 所だったかもしれない。 今回の3つの演目の中で一番楽しめた。 _Quintett_ (premier: 1993/10/09) - Choreography: William Forsythe in collaboration with Dana Paspersen, Stephen Galloway, Jacopo Godani, Thomas McManus and Jone San Martin. Music: Gavin Bryars, "Jesus' Blood Never Failed Me Yet". - 30min. クインテットということで、こちらも音楽的な楽しみ方ができるかと期待したが、 それほどではなかった。_Wear_ と違い、普通に身体の動きは楽しめたが。 男性3人、女性2人というせいもあってか、もしくは Gavin Bryars の感傷的な 音楽もあってか、なんとなくラブ・ストーリーっぽい感じが透けて見えるような 気がした。舞台奥下手の奈落から階段で出入りするという仕掛けは、それなりに 面白く使えそうな気がしたのだが、エンディングくらいしか目立った使い方を していなかった。 source: Ballet Frankfurt, http://www.frankfurt-ballett.de/ 2004/02/28 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/