水と油 『Patchworks』 三鷹市芸術文化センター 星のホール (三鷹), http://mitaka.jpn.org/ 2004/03/06, 19:30-21:00 - 水と油: じゅんじゅん (高橋 淳), ももこん (藤田 桃子), おのでらん (小野寺 修二), すがぽん (須賀 玲奈); 佐藤 芳明. マイムを出発点に持つ日本のフィジカル・シアター・カンパニーの新作2本を含む 短編3編からなる公演を観てきた。彼等を初めてみた『机上の空論』のときの ような新鮮さから来る面白さはもう無いけれど、相変わらずシュールでユーモラス なパフォーマンスが楽しめた。短編ということもあって、逆にテンポが間延び することなく楽しめたようにも思う。 『4×4』 (2002/3初演) - 作・演出: 水と油. - じゅんじゅん, ももこん, おのでらん, すがぽん. 去年に新国立小劇場で初演された作品だが、今回初めて見た。人物を囲む枠組み がテーマという感じ。正直に言って、最初はそれがこじんまりさせているかなぁ、 と思ったが。特に白いゴム紐を2人で持って長方形を作り、その中にもう一人 パフォーマーを絡めることによって、長方形の板状の面を感じさせたり、 面の無い四角い枠組みに感じさせたりするシュールさが気に入った。ただ、 ゴム紐をあまり振動させない方が、もっと雰囲気が出たのではないか、と感じた。 『甘い罠』 (新作) - 作・演出: おのでらん. 音楽: 佐藤 芳明 (accordion). - おのでらん, ももこん. 佐藤 芳明による accordion 生演奏による伴奏でパフォーマンスにも一部参加 させていた。ももこんも accordion 演奏を披露した。4人ではなく男女1組に よるパフォーマンスということで、今まで作品とかなり雰囲気が違かった。 新展開なのだろうか。作品としてはイマイチに感じたけど、試行錯誤といった ところか。サブセットによる作品やゲストや生演奏の活用など、今後の展開に 期待したい。 『トリミング』 (新作) - 構成・振付: じゅんじゅん. - じゅんじゅん, ももこん, おのでらん, すがぽん. 今回の短編集の中ではベストだ。テーブルを使って上ったりする縱方向の動き が出ると、ぐっとダイナミックになる。僕が彼等を初めて観た作品『机上の空論』 に雰囲気が近かったように思うが。テーブルから落ちかけたコーヒーカップが 止まったオープニングの掴みは完璧。最後にそれに合わせたオチを付けてくれたし、 一番ユーモラスな作品でもあった。帽子と鞄を小道具に使って、細かいテンポで 人物と空間を切り替えていくような展開もかっこよかった。 sources: 水と油, http://www.mizutoabura.com/ 2004/03/06 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/