『リートフェルト展』 (Gerrit Thomas Rietveld) 府中市美術館, http://www.art.city.fuchu.tokyo.jp/ 府中市浅間町1-3, tel.042-336-3371 2004/1/17-3/21 (月休;3/15開;2/12休), 10:00-17:00. De Stijl の界隈で活躍したオランダ (Netherlands) の Avant-Garde の デザイナ・建築家の Gerrit Thomas Rietveld の展覧会だ。 デザイナー、建築家である前に職人としての Rietveld に光を当てた展示では あったのだが、それほど強い切り口とは感じられなかった。むしろ、肘掛椅子 "Red And Blue" (1918) や Zig-Zag Chair (1932) といったデザイン家具、 Schroeder House (1924) など、有名な作品をメインに据えた判りやすい展示 だったように感じられた。正直に行ってこれといって目立った強い売りがある 展示ではなく、入門者向けかな、とは思った。 しかし、"Red And Blue" のサイド・パネル付きのヴァリエーションの ようなものが展示されていて、それなりに興味深いものはあったと思う。 特に、Zig-Zag Chair の一連の試作が展示されていたのが興味深かった。 製品版は木製だが、出発点の試作ではスチールパイプのカンチレバーで、 それもカンチレバーの部分がクロスに交わるという構造だったのだ。 構造の弱さ不安定さもあって、製品にはならなかったのだが。ジグザグな 形態へのこだわりと素材に対する柔軟さをが観られたようで、面白かった。 Schroeder House について面白かったのは最初期のスケッチや模型だろうか。 とても頼りないもので、よくこんなところからあのような建物が建ったなぁ、 と思ってしまった。 2004/03/20 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/