La La La Human Steps _Amelia_ 彩の国さいたま芸術劇場大ホール (与野本町), http://www.saf.or.jp/ . 2004/06/19, 15:00-16:30. - Choreography: Edouard Lock. Musical composition: David Lang. Lyrics: Lou Reed. - Premiere: State Opera Prague, Czech Republic, 2002/10/20. - Dancers: Billy Smith, Andrea Boardman, Mistaya Hemingway, Keir Knight, Chun Hong Li, Bernard Martin, Jason Shipley-Holmes, Zofia Tujaka. - Musicians: Alexandre Castomguay (cello), Simon Claude (violin), Njo Kong Kie (piano), Nadine Medawar (vocalist). プリマ Louise Lecavalier 脱退後の _Salt_ (オーチャードホール, 1999) がハコの悪さもあって酷かったこともあり、観る前は期待してなかったが。 しかし、生演奏と演出の妙もあって、意外と楽しめた舞台だった。 黒い衣装をはじめ舞台は色彩が控えめ。中央に吊された楯状のスクリーンや 吊されたレース状の幕もあって、まさにゴス趣味の世界だ。このゴス趣味の 世界を演出するのは、音楽だ。"Sunday Morning" や "I'll Be Yout Mirror" といった The Velvet Underground & Nico の名曲を、歌詞はそのままに 音楽を作り替えているのだが、そのアレンジがまるで、This Mortal Coil によるカバーのようなのだ。か細くひしゃげた女性歌手の歌声、piano / violin / cello による室内楽がかった演奏とその残響処理、時折使われる 打ち込みや歪んだ guitar の音など。生演奏ということもあって、ダンス 付きのライブとして楽しんでしまった所もあったと思う。 しかし、楯状のスクリーンに投影されるCG映像は、当時はそうでもなかった のかもしれないが、今観るとかなり不自然なものだし、あまり効果的だとも 思えなかった。 ダンスは、高速バレエという意味では相変わらず。しかし、その動きの凄さが 舞台の存在感を作りだしているのとは違う作品になっているように感じられた。 しかし、動きが興ざめということは全くなく、音楽や演出も併せて十分に 雰囲気を楽しめる舞台になっていたと思う。 しかし、初演の2002年というと、ファッションのコレクションでゴスが 流行っていた頃のように思うし、そういう時代だったのかなとも思う。 sources: La La La Human Steps, http://www.lalalahumamsteps.com/ 2004/06/20 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/