世田谷アートタウン2004 ― 三茶 de 大道芸 三軒茶屋界隈 (世田谷区) 2004/10/23,24 三軒茶屋で毎年開催されている大道芸フェスティバルも、今年は世田谷パブリック シアターでの舞台企画「おもしろ座」が無くなる一方、東京都のヘブンアーティスト と連携したステージが設けられるなど、弱干方向性が変りつつあるように感じる。 といっても、個々のパフォーマーだけ観ている限りは、いつもとあまり変わらない ように思う。 そのうち、今回最も目を惹いたものについて。 Duo Tr'espace 三軒茶屋プラザ 2004/10/23, 13:30-14:00 スイス (Switzerland) から来たという男女2人組だ。ディアボロのジャグリングを するのだが、ダンス的な動きと併せて構成しており、ディアボロを巡る二人の身体の 動きを楽しむショーだった。もちろん、水平に振り回し2人の間で投げあったり、 高く投げ上げたりと、ディアボロの高度な技術がベースにある。二人の動きも ディアボロを投げ合いながら2人が走り回るダイナミックな場面から、静かに優雅な 動きを見せる場面まで。特に女性の体格が良いこともあるのだろうが、動きがとても 大きく映えて見えるのが良かった。 ダンスは、ある程度具体的なシチュエーションを描くようなことはせず、動きに 焦点を当てた抽象的なもの。それに合わせてか、衣装もグレーで装飾を抑えたもので、 音楽もそれに合った clarinet 4tet 編成らしき jazz / improv. な曲を使っていた。 こういう、身体の動きに焦点を当てた表現をするのであれば、アクロバティックな 要素を加えれば、もっと良くなりそうに思う。 街中のシチュエーションを利用したり、客弄りしたりはしないので、大道でもできる だろうけれども、そこでやる必然性は感じられなかった。ディアボロの紐に蛍光の ものを使ったりしていたし、劇場でちゃんとしたライティングと音響の下で観て みたかったようにも思う。 ちなみに、このデュオは、今年パリ (Paris, France) で開催された 25eme Festival Mondial du Cirque de Demain で Medaille d'Argent (銀メダル) を 受賞している。 sources: 三茶 de 大道芸 2004, http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/04-2-4-49.html 三茶 de 大道芸 写真集, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/photoalbums/Sancha2004/index.html 2004/10/24 嶋田 Trout Fishing in japan 丈裕