『大道芸ワールドカップ in 静岡 2004』 _Daidogei Worldcup in Shizuoka, 2004_ 駿府公園, 青葉シンボルロード, 等, (静岡市内) 2004/11/3-7 http://www.daidogei.com/ 日本最大の大道芸フェスティバルを観てきた。残念ながら去年は行かれなかった ので、2年ぶりだ。今年は、空中芸特集ということで5組の空中芸が海外招聘 されていた。日帰りということで時間が無く網羅的には観られなかったが、 日本ではなかなか観られない空中芸を中心に観てきた。 今回のフェスティバルで最も印象に残ったのはその一つ、オランダ (Netherlands) のカンパニー Bencha Theater だ。今回の演目は男性1人女性2人の三人組で、 紫、白、臙脂の3色のティッシュを使って空中アクロバットを演じた。男性1人が 入っているからかもしれないが、女性の衣装も装飾が控えめ、動きは大きく、 優雅さというより力強さやダイナミックさで観せる演技だ。そういう動きに加え、 ティッシュの色も強く、空にシャープに映えた演技だった。下手な演出抜きで 動きで観せきっている感もあって、そのモダンさというかミニマルさも気に入った。 残りの4組の空中芸は全て女性パフォーマーによるもの。その中ではドイツ (Germany) の Christina Wintz による _Tuch: Nomadin der Luefte_ が良かった。鳥をイメージ したと思われる、床でのリボンと白のティッシュを組み合わせた演技なのだが、 力みや重さを感じさせない柔かい優雅な動きが良かった。その優雅さというのも 中性的な感じもあって、セクシーさのようなものを陽に出さないで演じていたのも 良かったように思う。 残りの空中芸3組も楽しんだし、空中芸以外のパフォーマンスも楽しめたものも あった。2001年の Avignon Public Off で楽しんだフランス (France) の アクロバット+ジャグリング3人組 Les Acrostiches を再び観られたのは嬉しかった。 ウクライナ (Ukraine) / ロシア (Russia) の Andrey Ivakhnenko & Natalia Leontieva のローワイアー (low wire) と玉乗りフープ (hoop) は、演出が気にならないほど 技の凄さだけで楽しめた。しかし、全体として小粒で、凄いパフォーマンスを観て しまった、という物が無かったのもまた事実だ。特に今回は、サーカス的なものが 多く、"arts dans la rue" というか野外演劇/ダンスというようなパフォーマー が不作だったのが残念だった。 sources: Bencha Theater, http://www.benchatheater.nl/ Christina Wintz, http://www.christina-wintz.de/ 2004/11/07 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/