第30回野毛大道芸 "30th The International Street Performance Festival" 野毛商店街〜吉田町商店街 + イセザキモール + みらとみらい21 (桜木町,関内,みなとみらい,馬車道) 2005/4/23,24, 11:30〜19:00. 今年は混雑を避けて、主に福冨西公園と馬車道駅でサーカス的なステージを 楽しんだ。4月前半にフランスの曲馬団 Zingaro やスウェーデンの Cirkus Cirkor のような、コンテンポラリーなサーカス芸術を観たばかりで、それに比べたら 演出的な見劣りは否定できないが、公園や駅スペースのようなオープンなスペース で観るならではの楽しみ方はできたように思う。 馬車道駅のスペースでは、群馬県ある国際サーカス村が運営する沢入国際サーカス 学校の生徒たちによるミニサーカスが行われていた。屋内という風や光に左右 されづらい条件の良さもあるが、ディアボロやボールのジャグリング、アクロバット や一輪車など、野毛大道芸に出ている他の日本人芸人に見劣りしない、時には それ以上の技を見せてくれた。しかし、ちょっとした表情さ仕種に、他の芸人に 比較して人前慣れしていない印象を受けたのも確かだ。そういう点で、クラウンは 難しいものだと実感した。 最近は、ジャグリングを封印しての劇場でのコメディでの公演も好評の ダメじゃん小出が、10年前に「牛飼い小出と牛君」としてやっていたネタを、 牛君をヤコブ君へとヴァージョンアップさせて再演していた。今回のユニットでは、 ヤコブ君は パントマイムの ふくろこうじ。弱気な牛飼いに強気なヤコブ君という 組合せによる、アンチクライマックスでへたれなパフォーマンスは相変わらず。 むしろ、ジャグリングの派手な芸が無くなった分だけ、コメディの面が表に出ていた。 滑るギャグや失敗する芸も、元々へたれなパフォーマンスな上、その場での フォローも巧く、どこまで折込済みでどこまでハプニングなのか判らなくなる ような面白さもある。しかし、アンチクライマックスなコンセプトに反するのかも しれないが、派手な技の見せ場が無い分だけ危うい気もする。昔からのファンとして はちょっと嬉しいかったけれども、一般受けという意味では厳しいかもしれない。 sources: 野毛大道芸, http://www.nogedaidougei.com/ 野毛大道芸 2005 写真集, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/photoalbums/Noge2005/index.html 2005/04/23 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html