『グローバル・スーク』 _Global Souk Project: Observations and Admissions_ 東京大学総合研究博物館小石川分館 (茗荷谷), http://www.um.u-tokyo.ac.jp/annex/ 2005/5/27-8/28, (月火水休), 10:00-16:30. イタリア (Italy) の建築家 Sergio Calatroni によるインスタレーションの プロジェクトだ。 小石川分館は、体系的に収集された収蔵品を持っているというより、三宅 家 (東京大学医学部の最初期に貢献した一族) の雑多な蔵の中身や、東京大学の 理工系の研究室の片隅に埃を被って眠ってたような教材や標本、図面の類を かき集めてきたような感もある所だ。大学というか近代的な学問の草創期の 一次資料として貴重なものとはいえ、怪しい骨董が並んでいるという趣が強い。 そういった所に、世界各地で集めたキッチュなガラクタっを持ち込んで展示を 作っている。ユーモラスだが、大学の先生に彫像にプラスチックの眼鏡をかけ させたり、骨格標本にポーズを付けてガラクタを持たせたり、とそのセンスは かなりベタだ。キッチュなガラクタやベタなユーモアのセンスは、気取ってなくて 良いかと思ったし、ツッコミ入れながら見ると楽しい展示だろう。小石川分館と して使われている旧東京医学校本館の擬洋風建築の雰囲気も良いし。 小石川分館へ行くのも、収蔵品に基づくインスタレーション『マーク・ダイオンの 「驚異の部屋」』 (_Microcosmographia: Mark Dion's Chamber of Curiosities_, 2002/12/7-2003/3/2) 以来だ。そのときにも感じたことだが、もともとの収蔵品が 体系立っているとは言い難いので、その文脈をずらずとかそういう類の効果は あまり生きないように感じる。こういう混沌とした雰囲気の場所にはもっと キリッとモダンな視線誘導の方が場を変容させられるようにも思う。 sources: Sergio Calatroni, http://www.sergiocalatroni.com/ Sergio Calatroni: A-Temporary: Exhibition of Tokyo University, http://www.sergiocalatroni.com/Web_C.A.C/Pages/exhib_atemp.html 2005/8/29 (2005/8/15) 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html