世田谷アートタウン2005 ― 三茶 de 大道芸 三軒茶屋界隈 (世田谷区) 2005/10/22,23 三茶 de 大道芸 は三軒茶屋で毎年開催されている大道芸フェスティバル。 観た大道芸のうち、今回最も目を惹いたものについて。 Chipolatas NTT広場, 三軒茶屋 2005/10/22, 16:30-17:00 Chipolatas は1992年に結成されたイギリス (UK) の音楽クラウン (musical crown) 3人組だ。三軒茶屋では、自ら演奏する音楽に合わせて、コミカルにジャグリングを 繰り広げてくれた。 アコーディオン弾きを挟んでのジャグリングのデュオをしたり、ジャグリング の技に合わせて言葉でリズムを作っていきそれを音楽に展開していったりと、 ジャグリングの確かな技と、自ら演奏することによって可能となる音楽との 密な絡みが楽しいライブだった。もちろん、コミカルなダンス、仕種や表情も良く、 大道芸らしい子供弄りも楽しいパフォーマンスだった。 彼らの音楽は、イギリスの伝統的な音楽を punk / hip hop 的なノリで解釈 したようなもの。小型のアコーディオンとドラムキット、カウベルにメガホンで 繰り出すアップテンポなフォークチューンは、パフォーマンスの伴奏という 域を越え、それだけで充分に客を乗せられるほどのものだ。 実際、彼らはイギリスでは多くの folk 系のミュージシャンと共演してきている。 特に English folk の violin 奏者 Eliza Carthy とは1990年代より交流が深く、 Carthy のステージに Chipolatas が出演したり、Chipolatas の大道芸に Carthy が 参加したりもしている。Carthy 等多くの folk 系のミュージシャンが参加した Chipolata 5, _Skinless_ (Hoodlum Prod., HOODCD001, 1997, CD) という リリースもある。また、音楽とパフォーマンスを合わせた Chipolatas Cabaret という大道芸ではないショーもやっている。 去年から世田谷パブリックシアターでの舞台企画「おもしろ座」が無くなったのだが、 今年は関連イベントとして「Setagaya Jumbled up Music Party 2005」という 音楽イベントをシアタートラムでやっていた。せっかく Chipolatas のような カンパニーを招待しているのに、関連付けられなかったのは、とても残念だ。 Eliza Carthy を一緒に呼べとまでは言わないけれども、日本にも English / Celtic folk を演っているミュージシャンは多くいるだろうし、そういう ミュージシャンと Chipolatas を合わせてステージを組むとかできれば面白かった だろうに、と思ってしまった。 sources: Chipolatas, http://www.chipolatas.com/ 三茶 de 大道芸 2005, http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/05-2-4-42.html 三茶 de 大道芸 2005 写真集, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/photoalbums/Sancha2005/index.html 2005/10/23 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html