Ballet Preljocaj _Les 4 Saisons..._ 新国立劇場中劇場, http://www.nntt.jac.go.jp/index.html 2006/02/04, 19:00-20:30 - Choreography: Angelin Preljocaj. Chaosgraphy: Fabrice Hyber. - Premiere: Montpellier Danse, 2005/7/1. - Music: composed by Antonio Vivaldi, _Violin Concerto Opus 8_, played by Giuliano Carmignola & Le Venice Baroque Orchestra. - Dancers: Gaelle Chappaz, Craig Dawson, Claudia de Smet, Sergio Diaz, Celine Galli, Emma Gustafsson, Kaori Ito, Alexandre Nipau, James William O'Hara, Zaratiana Randrianantenaina, Nagisa Shirai, Yang Wang. _Les 4 Saisons..._ は、エクサン=プロヴァンス (Aix-en-Provence, PACA, France) を拠点に活動する Ballet Preljocaj の最新作にして、フランスの現代アート作家 Fabrice Hyber との共働作品だ。 2003年に来日公演した _Helikoptor_ (2001) や今年の _N_ (2005) 等、最近の作品は 映像使いが話題になっているカンパニーだが、それらの作品は、残念ながら都合が 合わずに未見。_Les 4 Saisons... _ は Hyber との共働ということもあり、おそらく それらとはかなりテイストが違う作品になっていると思う。 Hyber の手掛けたポップというかキッチュなオブジェが天井からぶら下げられただけ といっていい舞台は、上手下手の袖からダンサーが出入りする点といい、ベタな 舞台空間だ。映像は使わず、ライティングも普通。舞台空間へのこだわりが感じ られなく、オブジェや着ぐるみに凝るというのも、Hyber のセンスだろうか。 舞台空間が平凡なせいか、舞台上のダンスの展開もあまり奥行感が無く正面性が 高く感じられた。 美術や着ぐるみはキッチュだし、舞台空間や照明は平凡だし、最新の音楽を使って いるわけでもない。それでは退屈だったかというとそうでもなく、正直、NHK教育の 良くできた子供向け番組を観るように楽しめてしまった作品だった。 ドツくような動き (実際に張り手するシーンもあったが) や、天井からオブジェが 落ちてくることがトリガになって展開するような所も、可笑しかった。着ぐるみ 以外の衣装もダンスコスチュームというより明るい色の体操服や水着のような服。 その衣装のせいもあってか、男女の駆け引きみたいなダンスの絡みも、大人っぽい セクシーさではなく、少々子供っぽくユーモラスにすら感じられた。また、 キッチュなオブジェもその印象を強めていたと思う。ワルツの三拍子に乗って、 バレエのジャンプで大縄跳するシーンなど、楽しそうで最も気に入った所だった。 sources: Ballet Preljocaj, http://www.preljocaj.org/ Fabrice Hyber, http://www.hybert.com/ 2006/02/04 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html