Ernesto Neto Gallery小柳 2006/8/1-31 (日月祝休,8/13-16休), 11:00-19:00 Ernesto Neto 小山登美夫ギャラリー 2006/8/1-26 (日月祝休,8/13-16休), 12:00-19:00 ブラジル (Brazil) の現代美術作家 Ernesto Neto といえば、伸縮性のある柔らかい 布地で有機的な印象を受ける空間を作り込み、そこに香料やそれを含んだ顆粒等を詰めた布袋を下げる インスタレーションだ。しかし、越後妻有アート・トリエンナーレでの作品は そのようなものではなかった。民家の屋内を和紙で白く貼り詰め、そこに民家の 家財道具を並るというもだった。それまで観てきた作品との共通点は、白い空間 を作り出していたという程度。このように作風が変った理由が、もしかしたら この都内の2つの展覧会から判るかもしれない、というのが、行こうと思った理由だ。 しかし、この2つのギャラリーで展示されていたのは、伸縮性の高い布地を使った インスタレーションや立体作品。越後妻有アート・トリエンナーレでの作品を 思わせるようなものは無かった。やはり、あの作品は民家という空間を意識して 制作された、越後妻有ならではの作品なのかもしない。都内のギャラリーの ホワイトキューブに民家の家財道具を並べるようなことをしても面白いとは 限らないし。 展示されていた伸縮地の柔らかい空間の作品も悪くはない。足元の作り込んで、 裸足での感触の変化にも拘っているように感じた。ギャラリーのほぼ正方形の 空間をそのまま生かして、小さな抽象的な縫いぐるみ立体作品をぶちまけた 小山登美夫ギャラリーでのインスタレーションより、狭くうねった空間を作り込んで ギャラリー小柳のインスタレーションの方が、包まれるような感覚が強調されて 良いと思う。 2006/08/21 (2006/08/20) 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html