OKidOK2, _Ha Ha Ha!_ 世田谷パブリックシアター 2006/10/21, 17:00-18:00 三軒茶屋で毎年10月に開催されている大道芸フェスティバル『三茶 de 大道芸』の十周年を 記念して、世田谷パブリックシアターで無料の公演が行われた。2年以上前は『おもしろ座』と 題して公演を企画していたので、それが、無料で復活した感もある。 公演したのは、ベルギーのクラウン2人組 OKidOK2 の _Ha Ha Ha!_。彼らは『フール祭』 等で何回か来日しているが、観るのは今回が初めてだった。 大道芸フェスティバルの枠の中での無料公演ということで、大道芸的な客弄りをふんだんに 使ったパフォーマンスをするかと予想していたが、そういう要素はほどんど無し。全体として ストーリーがあるというより、幾つかの無言劇の寸劇が連なったような構成。最低限の舞台美術 に控えめで効果的な照明演出を駆使した、モダンでちょっとノスタルジックな舞台が楽しめた。 といっても、始まってしばらくはあまり動きが無く、少々退屈したのも確かだ。段ボール箱 9つを使ったネタから、ぐんぐん面白くなった。段ボール箱を積み上げるあたりの比較的静かめの やりとりから、いつのまにかスピードアップし、高く積み上げた段ボールを持ち上げて投げ合う ようなダイナミックな動きになり、それが崩れた後、それを汽車に見立てて舞台を去るちょっと 感傷的な雰囲気作りまで、流れもとても良かったように思う。全体の中でも最も気に入った ネタだ。 他にも、舞台中央に扉を置いてその扉を挟んだり回したり、4面の柵を使っての陣の取り合い、 など、ドタバタと終りの感傷が同居する感じが、とても気に入った。 小さなサーカステントを吊るしてのアクロバットも、ライティングも暗めの中に浮かびあがる 感じが感傷的で綺麗で雰囲気があった。それでフィナーレと思ったが、アンコールを覆すように さらにいろいろやった。お約束を覆すというのは判るのだが、ひっぱり過ぎて終りがぐだぐだ になった感もした。せっかくいい雰囲気だったのに、これはちょっと残念に思った。 sources: OKidOK2, http://www.okidok2.com/ 世田谷パブリックシアター, http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/ 三茶 de 大道芸, http://www.setagaya-ac.or.jp/arttown/ 2006/10/22 嶋田 丈裕, http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/talk/index.html