Jesus Rafael Soto Comme des Garcons 96/1/12 - 表参道のComme des Garconsのブティックの一角を使って行なわれている インスタレーションは、まるで緑の藻が水中に、もしくは、背の高い草が 茂ってのような作品。 太さ5mm程度の透明なグリーンのビニールチューブが、10数cm感覚で無数に 天井から床ぎりぎりの所までぶらさがっている。鑑賞するというよりも、 中をかきわけて進むといった具合だ。 まるで草むらの中をかき分けて進むような感覚が面白い。パンフレットの 写真の作品をかきわけて遊んでいる子供のように、無邪気に遊ぼう。 複数の人間で中に入って鬼ごっこをすると、面白いかもしれない (が迷惑 だろう) 。 Sotoは'23年生まれ、ベネズエラ出身だが現在はパリ在住。60年代のキネ ティックアートの分野で重要なムーブメントを起こしたアーティスト、と パンフレットの解説にある。 表参道のComme des Garconに行ったときは、ぜひ、この作品の入口から 店に入ってみよう。 この春夏のComme des Garconの新作は、パリコレクションの噂とおり非常に カラフルだ。女性物に面白そうな形・色のものがあったが、それに比べて 男性物がどうも平凡だ。女性物を試着していた男の客がいたが、それも わからないでもない。 96/1/16 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕