Sam Francis - Tokyo Mural 草月美術館, 赤坂 96/1/8 - 2/24 94年に死んだアメリカの画家Sam Francisの回顧展へ最終日に行ってきた。 去年のMark Rothkoや松本陽子の展覧会で、巨大な平面作品の良さを実感して いたので、やはり同様な壁画(mural)のような大きな抽象絵画を書くFrancisの 回顧展を観たいと思っていた。 50年代の比較的初期の作品の方が、雑音的な要素を感じて気持ちよかった。 いわゆる「ホワイトぺインティング」は弱かったが、全体を濃い緑で塗った 作品などは、強い色彩の力を感じた。後期の作品は、リズミカルなものが 多いが (空間的なパターンがあるということ)、それが良い作品もあるが、 よかれ悪かれまるい味になってしまっているように思う。 展示としては、芸もなかったし、展示数も多いわけではなかったし、天井は 低いし、ライティングはあまりよくないし。ちょっと難があった。全体的な 評価としては、ごく平凡な美術展。 最終日ということでそれなりに混雑していたが、入場券売場で見知らぬ人に 余った招待券をもらってしまった。嬉しい。 96/2/24 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕