銀座一丁目のGallery Koyanagiから八丁目に向けて歩いていた途中、ポスターが ふと目について、初めての画廊に入った。現代美術の画廊はそれなりにチェック していたつもりだったのだが。 森田 和 展 - 時空 (いのちがおどる) ギャラリー 舫 (Gallery Beaux), 中央区銀座2-6-5 (銀座) 96/5/27-96/6/8, 12:00-19:00, 日休 小さな抽象画の作品はそれほど惹かれるものがなかった。作家とその関係者と 思われる人たちが勝手にパーティ風に盛り上がっており、僕はちょっとしらけて しまったが、画廊のオーナーと思われる人がいろいろ丁寧に接してくれた。 ここに入ったのは初めてだ、と言ったら、開廊してまだ三年目という。今日は何を 観に来たのか、と尋ねられたので、特にどこを観ると決めずにふらふらと観て 歩いている、と答えた。一丁目から歩き出したので、まだGallery Koyanagiと Gallery Tokoroだけ、と。すると、今、銀座の画廊で何をやっているかいろいろ 教えてくれた。その中でパンフレットをくれてまで勧めてくれたのがこれだ。 Cesar - Hommage To Monaco Gallery GAN, 中央区銀座7-2-22 (銀座) 96/5/20-96/8/10, 11:00-19:00, 日祝休 スクラップの自動車を直方体に圧縮した"Compression"やウレタンフォームを床に ぶちまける"Expansion"で有名なフランスの彫刻家? Cesarの新作展は"Compressions de Cafetieres"ということで、Compression作品展だった。60年代からまだやって いたのか。 ほうろう引きのコーヒーポット (ケトル) を並べて圧縮した作品で、平面的な作品。 砕け散るほうろうも美しいのだが。ポットの色をうまく利用しており、絵画的な 美しさがある。圧縮された自動車とはかなり趣が違う。特に入って正面奥の赤い 作品が美しい。 というわけで、意外に素直に楽しめた。会期がかなり長いので、銀座に行ったとき にでも、どうぞ。 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕