怠惰な土曜を送ったTFJです。日曜もずるずると怠惰になるところだったが昼の ニュースでトライアスロン大会の様子を見て思い立って泳ぎに行くことにした。 50mプールでないと泳いだ気になれないこの頃、砧公園のプールに行くことにした。 ついでに途中片道10kmばかり多摩川堤防上で自転車の高回転漕ぎの練習もできる。 が、プールは猛烈な混雑でいきなり意気を削がれ、ちんたら1km/h泳いで帰った。 家に戻ってArchie Shepp "Bleze" (BYG)を聴きながら早めの夕飯を作って食って、 走り足りないので再び夕涼みサイクリングに湾岸へ行こうとしたら、自転車の後輪が スローパンクしていた。くさりかけたが、気を取り直して、ゆりかもめに乗って 東京ビッグサイトへ向かった。 ・ ・ ・ アトピック・サイト 東京ビックサイト西展示棟西3ホール, 江東区有明3-21-1 (国際展示場) 96/8/1-25, 10:00-20:00 - Moelyono, Ocean Earth, FAMA, Vadim Zakharov, Shu Lea Cheang, Suzanne Lacy オン・キャンプ/オフ・ベース 東京ビックサイト西展示棟西4ホール, 江東区有明3-21-1 (国際展示場) 96/8/10-19, 10:00-20:00 - 八谷 和彦, ART CLUB, etc Gallery - 21世紀への都市芸術プロジェクトという名の下で、東京ビッグサイトで 行われている現代美術展へ行ってきた。アトピック・サイトの方は、普通の美術展 におけるインスタレーションといった趣だが、オン・キャンプ/オフ・ベースは 良くも悪くも雑然とした学園祭のようなものだった。結局のところ、後者の方が ずっと印象に残った。玉石混交だったが。その中でも特に面白かったのがこれだ。 "Seeing Is Believing" 八谷 和彦 赤外線発光ダイオードを使った読めない電光掲示板なのだ。1/16だけランダムに 普通の発光ダイオードを使っているので、一見ちらちらして見える。赤外線カメラで 見ると、ある文章−実は「メガ日記」なのだが−が表示されているのがわかる、と いう仕掛けだ。それだけなら、なーんだ、で済む話でもあるのだが。実は、赤外線 カメラを使わなくても、文字が読めるのだ。会場にいた八谷本人からその話をきいて、 はじめはどうしてかわからなかったが、しくみを教わって、なるほどと思った。 で、流れる文字列と思われる光を追いかけていくとちゃんと読めるじゃないですか。 漢字だと厳しいがカナや数字なら充分。ちゃんと1/16の情報を拾って文字を構成する 視覚の素晴らしさに感動してしまった。表示されている「メガ日記」などどうでも いい面白さだ。八谷自身、制作当初は読めると思っていなかった、という。広島の 展示の後でアシスタントが気付いたとのこと。というわけで、この作家も意図しな かった面白さを是非体験して欲しい。"Seeing Is Believing"を観る機会があったら、 見るための赤外線カメラを使わず、自分の目でその文字列を読み取って欲しい。 さて、他に面白かったものとしては、ART CLUBという人たちがやっていた水の浄化の プロジェクト。題名は失念したが。パフォーマンスでもあるのだが芸術であるかとか そういうのは関係ないばかばかしいどたばたさ強引さが素晴らしい。大道芸的ですら ある。実際に海水浴場などに出張しているようだ。時間があったら、ランナーとして 参加したかったほど。そう、「オン・キャンプ/オフ・ベース」の路上、駐車場という コンセプトにもかかわらず、逆にひ弱さを感じさせるものが多かったのが残念だった。 国民投票が出展しているはずだったのに、それらしきものが見あたらなかった。 パンフレットによれば題名が「不在者投票」なので、ひょっとして無いことが作品 だったりするのか、とも思うが、実際はどうなのだろう。 ・ ・ ・ 帰りは時間的制約が無いので歩いて帰ることにした。走ったらトライアスロンだが、 夕涼みというコンセプトだったのでサンダル履きだった。しかし、レインボーブリッジ まで行ったら、歩道は既に封鎖されていた。がっかり。この橋ほど使えない橋はない。 結局、混雑したゆりかもめに乗る羽目になってしまった。 96/8/20 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕