土曜は朝から職場の一般公開に駆り出されていたTFJです。僕のいたブースは、 インターネット体験コーナーだった。クイズ付きウォークラリーのポイントの 三択問題が、「インターネットでWWWを使って情報を見て回ることを何という でしょう。(1)ネットドライブ (2)ネットサイクリング (3)ネットサーフィン」 という感じのものなのだが。展示を見ずに勘で回答しよう人のほとんどが、 (3)をまず除外して「(1)か(2)かなぁ」と言っているのが面白かった。あれを "サーフィン"と呼ぶセンスって、やはり変わっているんだろうか。 日曜休廊の所がほとんどなので、夕方に仕事から解放されると、表参道に画廊 巡りへ。今回の当りはこれ。 ・ ・ ・ 会田 誠 - "No Future" Mizuma Art Gallery, 渋谷区神宮前5-46-13ツインSビル1F (表参道) 96/11/5-19, 11:00-19:00, 日祝休 日本画の手法を使ったおおきな抽象画的な具象画。表を飾っている「犬」は、 ちょっと象徴的なもので、中では異質だが。 大学〜大学院時代の未発表旧作展ということで、いわゆる美大受験教育に対する コンプレックスを感じる所もあるし−単に僕が意識しているだけか−、それより 画廊に置かれていた雑誌に紹介されていた作品−ダンボールの城や日韓の旗を 持つ女学生の描かれた屏風など−の方が興味深そう、という問題もあるが、今後 気をつけていきたい作家だ。特に、桃屋プロジェクトは、具体的な所はよく見え ないけど、美術作家をとりまく制度を茶化そうそう感じで面白そう。どうなる のか、楽しみだ。 ・ ・ ・ 日曜は曇りがちの陽気に誘われて、午後には埼玉方面へ遠征。さすがに電車を 乗り継いで。もちろん、 火の起源と神話 − 日中韓のニューアート 埼玉県立近代美術館, 浦和市常盤9-30-1 北浦和公園内 (北浦和) 96/10/12-12/8, 10:00-17:30, 月休 が主目的。インスタレーションばかりなので、この手のが好きな人にはお薦め。 「幸福幻想」とはちょっと向きが違うけど、アジア現代アート好きにもお薦め。 詳しくは別途。(Cindy Sherman展も宿題になっているんだよな。) 昨日の疲れが出てきたうえ、食事をろくに採っていなかったので、これを観た 後にはへろへろ。軽くドーナツを食べたらだいぶ復活したので、閉館間際になる けれども、ここへ。 ・ ・ ・ 鯨津 朝子 − 旋回する表象 / Asako Tokitsu - Circular Representation 斎藤記念川口現代美術館, 川口市芝新町8-32 (蕨) 96/10/22-12/22, 10:00-17:00, 月休 蕨駅東口前のメインストリートを3分ほど歩いたビルの中にあるこの美術館は、 70年以降の日本の現代美術の専門館。初めて行ったが、1〜3階を使った展示室は、 美術館というより大きな画廊という感じで、とても雰囲気の良い所だった。 白い壁や板に黒い線で風のように描いたドローイング・インスタレーションも、 刺激的というより環境的なのだが、少々遊び心もあって、面白い。実はこの9月に 吉祥寺のGallery αMで個展があったときに招待状が来ていた作家だったと、 観て思い出した。これも観ておきたかった。 特に3階の広々とした空間は、ここに住みたい、とまで行かなくてもお茶を したい、と思わせるものがあった。実際、一角に美術書やセルフサービスの お茶やコーヒーが置かれている読書や休憩のためのコーナーがあった。 が、最悪なことにかなり図々しい−スタッフの打ち合わせ場所かと思った程− 中年女性2人が、場所を占有していたため、そこで楽しむことはできなかった。 埼玉方面に足を伸ばしたら、ちょっと寄って一休みしてみたい、そんな良い 雰囲気の現代美術館だった。 ・ ・ ・ ここで紹介した2人 (合田 誠, 鯨津 朝子) は、この11月末から始まる アートシーン90-96, 水戸芸術館が目撃した現代美術 第一期: 見ることは信じること 水戸芸術館現代美術ギャラリー 96/11/30-97/1/19, 9:30-18:30, 月休 に出展するという。パンプレットを見たら、1/3程は既に観たことのある作品の ようだった。特に好きな作家のものは既に観たことあるものばかり。うううむ。 それでも、水戸まで行くか!? まあ、普段、マメに画廊等をチェックしていない 人にはいいショーケースなのかな。 ・ ・ ・ この前の木曜に続く強行軍にさすがに疲れが出たか、熱っぽい。帰って熱を 計ったら微熱が。今日はそろそろ休もう。 96/11/10 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕