Walk out to winter! Swear I'll be there! ということで、天気も良いので 早々に家を出たかったのだが、午前中に来るはずの排水管清掃がなかなか来ない。 クリーニング店に預けてあったコートを取りにいっても、まだ来ない。いくつか 買物を済ませても、まだ来ない。いつでも出かけられる準備をして待つうち、 11時半頃にやっと来た。11時45分に家を飛び出し、北風を突いて環八通りを 自転車を駆って、世田谷文学館についたのは、12時半頃だった。 というわけで、ひょっとして12時に来ていた人がいたらごめんなさい。第一回 「冬に向かって歩きだす会」は参加者一名。懲りずに続けるので、散策したい 気分になったら、気楽に参加して下さい。 周囲は散策によさそうな町。文学館前の石段に腰掛け、ひなたぼっこしながら、 昼食のパンを食べる。"「青鞜」と「女人芸術」−時代をつくった女性たち展"を 観たあと、どうせ一息つくならそういう (多くは語らない) 店で、と館内の 喫茶どんぐりで一息ついた。 赤堤通り〜北沢川跡〜淡島通りを抜けて渋谷へ。途中でMTBに乗った金髪碧眼人に 声をかけられた。クロスバイク − 僕はこの型の自転車に乗っているのだが − に興味があるそうで、片言の日本語英語でひとしきり自転車談義。お互い同じ TREKの自転車ということで盛り上がった。僕の自転車がアメリカ仕様−並行 輸入品なのだが−なのを知って、どこで買ったのか尋ねられた。調布の神金 自転車商会を教えたが、わかるだろうか!? 渋谷で不要な音盤を売り払った後、ふと思い立って山手通りを南下して行った。 _ _ _ テキスタイルの冒険 − 現代オランダの4人のアーティスト Beyond Textile - Four Dutch Contemporary Artists 目黒区美術館, 目黒区目黒2-4-36 (目黒) 96/10/12-12/15, 10:00-18:00, 月休 - Marian Bijlenga, Maryan Geluk, Leonne Hendriksen, Sibyl Heijnen テキスタイル・デザイン−織物や布地の染色などのデザインの展覧会、と いっても、工芸というよりもミクストメディア/インスタレーションといった 現代美術という方が相応しい作品の展覧会。工芸的な面があるせいか、 居心地良い展覧会だった。 最も現代美術的に見えたのはMaryan Geluk。入口のぐるぐる"Basic Idea" ('89) も気持ちよさそうだし、青いベルベットで覆った角材を並べた"Velvet City II" ('91)などとても奇麗だ。ある意味でモダン・デザインっぽい。と、この人の 作品が最も気に入ったのは、僕の嗜好があまり工芸に向いていないのだろうか。 最も工芸的に見えたのはLeonne Hendriksen。モダンデザイン的な冷たさとは 逆でもっとどろどろした感じだ。こういう壁かけや敷き布が部屋にかかって いたら空間がぐっと変わって面白いだろうな、と思うが、僕の部屋では無理だ。 '92に部屋の中を自分のデザインしたテキスタイルで飾るインスタレーション "Casa Dell'Ippopotamo"をしたそうで、その写真が展示されていた。この部屋を 観てみたかった。特にベッドカバーが妙に気にいってしまった。あの中で寝て みたい。 ミュージアム・ショップで彼女たちの作品、というかデザインした物が売られて いた。数万するナプキンなんて恐くて使えないな、汚したらどう洗濯すれば いいのだろう、だなどと考えているようでは、ダメだな…。 テキスタイルということにこだわらず観て欲しい。目黒に行ったら、足を のばしてみよう。 _ _ _ 目黒区美術館の近くにあるのでついでに寄った長泉寺現代彫刻美術館は、 名前と違い建物は無く、寺の前のオープンスペースに、石の抽象彫刻が所狭しと 並んでいるというものだった。閑静な住宅地の中にあるので奇妙だ。住職が 好きなんだろうなぁ。 代官山のギャラリーも回ったが当りなし。ヒルサイド・テラスのギャラリーで 作家のデザインした石鹸をもらってしまった。どう使うといいかな。 で、いつも通り、渋谷に戻っていきつけのジャズ喫茶Mary Janeへ。Cassandra Wilsonを聴きながら、特別にいれてもらったRussian Earl Grayを飲みつつ、 これを書いている。とってもフルーティで美味しい。家にPrince Vladimirの リーフがまだあったのを思い出した。帰ったいれてみよう。 さて、そろそろ渋谷駅前を激しく通り過ぎて帰ろう。 96/11/16 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕