川崎港沖の東扇島で途方に暮れかけたTFJこと嶋田です。 金曜の暖かい日差しの中で修善寺のコースを走った疲れを癒した(!?)熱海から、 僕は同行した自転車友の車に同乗して朝7時前に東京へ向かった。彼は午後の成田 でのレースに出場するため、渋滞する都心を避け横浜から湾岸を抜けた途中、 料金区間が切り替わる東扇島で僕は降ろしてもらった。降りて僕が知ったのは、 東扇島は自転車にとって孤島だということだった。川崎とは唯一自動車専用海底 トンネルで繋がっていた。自転車で強行突破するには、路肩のない大型トラックが 列を成して走る長いトンネルは、あまりに危険すぎた。友人の車はすでに成田に 発っていた。トンネル入口脇で茫然としていた僕の脇を、川崎駅行きの路線バスが 通り過ぎた。友人の車のキャリアに積んでもらったので不要なはずの輪行袋を、 自転車旅行の常として僕は持ち歩いていたのだった!! というわけで、無事、 川崎側までバスを輪行し、僕は家にたどりついたのだった。 _ _ _ と、朝からハまったのですが、なんとか13時に10分遅れでスパイラルの入口に辿り 着きました。もちろん「Morphe '96を観ながら表参道をてくてくおさんぽする会」。 「冬に向かって歩き出す会」でも予告しましたが、それらしき人はいませんでした。 13時ちょうどに来ていた人がいたら御免なさい…。とりあえず、歩き出す前に入口の 椅子に座り本を読みながら朝の疲れを癒していたら、13時半頃、女の人に声をかけ られました。というわけで、今回の参加者は二名。忙しい中に来てくださった吉本 さん、ありがとうございました。これからも、たまに声をかけたいと思いますので、 みなさん、気が向いたら一緒に観てまわりましょう。 時間が無いということで、トヨペットの壁に貼ってあった水戸芸の黒沢さんのfaxを チェックしたりと、表参道交差点界隈を何ヶ所か観て、表参道から原宿に向かい、 途中同潤会アパート屋上へ寄って、明治通りの交差点で解散。一時間余りでした。 _ _ _ というわけで、この土曜に観て回ったのを中心に、それに限らずコメントを。 Morphe '96 青山原宿界隈 (表参道,原宿,外苑前) 96/11/22-12/7 僕の一押しの加藤 力 @ 同潤会アパートは、5日の大嵐の際に風船が破れるなどの 大被害を被ったとのこと。対策を立てたそうだけれども、風速30m/sでは、いかん ともし難かったようだ。7日は風も無く良い日和だったのに、残念。 写真作品は、遊佐 辰也 @ ミヅマアートギャラリーや、市川 美幸 @ 小原流会館の ような抽象表現主義の絵画のような作品に目が向いたし、最近はやっているのかな、 という気もするのだが。ただ、額に飾るより、斎藤ちさと @ フローリィネット の 写真 (?、レイヨグラム?) のように天井いっぱいに拡大してはりつけてあるという インスタレーションが面白い。天井一面とか壁一面に直接プリントできたりすると、 もっと仕上がりもきれいなのだろうが。 伊藤 敦 @ AKI-EX Galleryの血液パチンコ台は、Izumiwaku '96の続きともいえる 作品だったが、その小部屋に入ったら開発 好明がパフォーマンスをしていた…。 開発 好明は、Izumiwaku '96での「ミサイルマン」のパフォーマンスを観て以来、 注目している。11月23日にミヅマアートギャラリーで話をしたのだが、なんでも、 「ミサイルマン」では和泉中学校を走りまわり過ぎて膝を痛めてしまったという。 365日間他人の家を泊まり歩く、というプロジェクトをやったこともあって、これは BSのTV番組でとりあげられたという。(もっと早く知っていたら!!) 身体をはった 所があるというか大道芸っぽい所が好きだ。Morphe '96では「Half & Half」という 開発 好明オリジナル? カクテル・ドリンクを、ゲリラ的に作って飲ませ歩くという ものだったはずだが、結局変更になったようだ。23日にミヅマアートギャラリーで、 12月1日にHarajuku Galleryで、と、なぜかよく遭遇した。グレーのスーツにソフト 帽という姿でたたずんでいるもの、と、口で説明しても、じっと観ていても面白い ものではないと思うが、ふと目に入ると面白い。表参道の歩行者天国でやらない のかと尋ねたら、大道芸の取り締まりが厳しくて、ずっと立ち続けているのは出来 ないと言っていた。 "Copy Left"TM - まつの木タクヤ展 Roentgen Kunstraum, 南青山3-14-13 ツイン南青山 96/11/22-12/21, 13:00-19:00 Morphe '96の一貫だが展示期間は21日までのこの展覧会は、交通標識を模様として 使った作品。コンビニエンス・ストアの看板の縞模様を使った"トラウマトラウマ − 中村 政人 展" @ SCAI The Bathhouseに共通する感覚もあるが。展示空間の 広さのせいもあるのか、"トラウマトラウマ"の方がいい。Morphe '96では、点字 ブロックで立方体を作った"Wall Spirit - 諫山 一也" @ ラフォーレ原宿という ものもあった。作品と気付かず腰掛けて本を読んでいる人がいた、というのが良い。 _ _ _ 解散した後、もらった招待券を手に Antoni Tapies展 キリン・アート・スペース原宿 96/11/14-12/25, 11:00-19:00 Barcelona, Cataloniaの作家だが。*伝統的*な現代美術、という言葉が頭を過って しまった。 _ _ _ さらに、ラフォーレ原宿で"大アート展"を観て、表参道を戻ってAKI-EX Galleryで 開発 好明に遭遇した後、渋谷に流れてTower RecordsのセールでCDを買い漁り、 結局いきつけのジャズ喫茶に落ち着いて、これを書いている。最近は、Russian Earl Greyをミルクティにして飲むのが、お気に入りだったりするのだ。 96/12/7 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕