サイクリング疲れに雨、完全に鬱になってしまい無駄な休暇を過ごして しまったTFJです。29日は良い陽気ということもあり、少しは気を取り直して、 朝のうちに家を出た。まずは、 フロッケ4 デジタローグ・ギャラリー, 神宮前3-27-7 (原宿) 97/4/15-5/11, 11:00-19:00, 開催中無休 「フロッピーのコミケ」ということで、ちょっと覗いてみた。もちろん、 今年がはじめて。が、非Macintoshユーザには使えないものばかり。うむ。 「日本の鱒釣り」を名乗っていることもあり、池松 江美 "Mass News" がちょっと気になったけど、HyperCardのstackじゃなぁ、とパスで。 で、昼頃には、とって返して今日の本題。 _ _ _ ヴィデオアートの25年 Video Art: The First 25 Years 東京都写真美術館映像工夫館, 目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 97/4/6-6/1, 10:00-18:00 (木金10:00-20:00), 月休 ヘッドホンが2つとコントローラがついたビデオモニタが4つのプログラムに それぞれ1台割り当ててあるだけの無造作な展示。せめて座って観られる ように椅子を用意して欲しい。あと、大きなプロジェクタ画面でどれか 一つのプログラムが上映されている。そちらは椅子が並べてある。 各プログラムはそれぞれちゃんと観ると1時間余りかかるので、全部で6時間 なんてたまらない。早送りなどして面白そうなのだけつまみ食いした。 印象に残っているものなどを。 Laurie Anderson "O Superman" ('81) レコードでは知っていたけど、ヴィデオを観たのははじめて。意外に普通の ヴィデオ・クリップっという感じだった。この12"シングルって、最初は Rough Trade から出てたんだよねー。実はそれを探していたことを思い 出してしまった。が、むしろ、続けて観た Fitzgerald / Sanborn / Van Tiegem "Ear To The Ground" ('82) やはり NY のパーカショニスト David Van Tiegem が、NYの街中をマレットで 叩きまわっているパフォーマンスを収めたもの。音のノリもいいし、Tiegem の 振る舞いもユーモラスで、実に楽しい。大道芸のように生でやっているのを 観てみたい気もする。同じ系統のでは、 Edel Santos "Uakti - Bolero" ('87) Brazil の変態パーカッション楽団 Uakti が "Bolero" を演奏する様子を 収めたもの。音的にもちょっとズレた感じも笑える。Philip Grass のレーベル Point Music から2作ほどリリースがあって、気になっていたんだけれど、 これを観て買ってみようという気になってしまった。この直前のが、 Stinna / La Barbara "Voice Windows" ('86) Morton Feldman や John Cage の作品をよく New Albion レーベルから出して いる女性歌手というかヴォイスパフォーマー Joan La Barbara の歌声に 合わせて、重ねられた風景の映像の手前の映像に切られたスリット状の 「窓が開く」というもの。単純かもしれないが、好きな映像。 MICA-TV "Virtical Landscape" ('88) Dan Graham がらみで気になって観たのだが、高層建築物などをひたすら縦の 動きで捉えたもの。B.G.M.の音のコラージュもいいなと思っていて終わりの キャストを見たら Christian Marcley だった。 と、書いていて、ほとんど音楽のヴィデオクリップのノリで作品を観ていた ことに気付いた。僕はめったにTVの音楽ヴィデオクリップ番組は見ないのだが、 それでもやはり「MTV世代」なのかな。ううう。 しかし、今や、ポピュラー音楽のヴィデオクリップにだって、これらより 興味深い試みをしている作品はけっこうあると思うのだが…。 _ _ _ 3階の常設展示室でプリクラ見たりしているうちに、少々気分が悪くなって きてしまった。昼間の外の陽気に合わせて薄着しすぎたか。家に帰って暫く 横になっていたら、だいぶ回復したが。で、これを書いているが、ちょっと 今回のレヴューは不調かもしれない…。 97/4/29 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕