というわけで、土曜は京橋〜銀座の画廊めぐりをしてきたTFJです。 新世代への視点 '97 「環境・生命」 画廊からの発言 ギャラリーなつか, ルナミ画廊, コバヤシ画廊, ギャラリイK, ギャラリー現, ギャラリー山口, かねこ・あーとギャラリー, 藍画廊, なびす画廊, ギャラリー21+葉 97/6/2-14, 11:00-19:00 (最終日-17:00, 日休), 無料 Ginza Gallery Net '97 "Post Womanhood" 愛宕山画廊, 鎌倉画廊, ガレリアグラフィカ, ギャラリー上田, ギャラリー手, ギャラリーQ, シロタ画廊, 東京画廊, 77ギャラリー, 村松画廊, 銀座小松1F 97/5/26-6/7 (日休), 無料 銀座の画廊が共同して企画開催している展覧会があったので、全部まわってきた。 しかし、「環境・生命」だの「脱−女性性」というテーマの割には無難な展示の 多いこと。もっと直接的な表現でがんがんやってしまえばいいのに。なにが 画廊からの発言なの? とか思ってしまうくらい。 当然、全部が面白かったわけではないので。面白かったものだけ簡単に。 _ _ _ 三品 幸彦 展 − 砂漠の狐 2 − ギャラリー21+葉, 銀座3-4-17 チェリービル2F 97/6/2-14, 11:00-19:00 (最終日-17:00, 日休), 無料 屋内配管を擬したインスタレーション。天井いっぱいに白い配管が走っている のも壮観だし、赤と黒の金具もいいアクセントなのだが。本物が交じっていると 面白かったかも。というか、ギャラリーという空間がダメなのか。既存の建物に インスタレーションするととても面白い作品になったと思う。 開発 好明 展 ギャラリーなつか, 銀座5-8-17 GINZA PLAZA58 8F 97/6/2-14, 11:00-19:00 (最終日-17:00, 日休), 無料 ある意味で高速増殖炉もんじゅの事故を扱っているのに、見事に馬鹿馬鹿しい 展示。しかし、その馬鹿馬鹿しさが辛辣さの域まで達していないというか、 観客が (そしてそれに応じて作家も) 無難であるよう馬鹿馬鹿しくしている ような感もあって、物足りない。展示の雑然とした感も逆効果かな…。 井上 リサ + ID ブティック 展 鎌倉画廊, 銀座7-10-8 97/5/26-6/7 (日休), 無料 男性に生まれたかったですか?といったインタヴューのヴィデオや、化粧の コンパクトの鏡に言葉をいれた作品にしても、ある意味、もっとも gender / sexuality を直接的に扱った展示だったが。どうして、内面に向かってしまうの だろう? 恨み節というか情念というか。性の社会機構をはっとするような感で 提示するような方向性はないのだろうか? 柳 美和 展 村松画廊, 銀座7-10-8 平方ビル2F 97/5/26-6/7 (日休), 無料 デパートの案内嬢の姿の女性がずらりと動く歩道脇のショーウィンドウに ずらりと並んだ写真も壮観なこの展示。他の作品もやはり案内嬢物。とって いる姿勢もいちいち記号的なまでに「女らしい」ものだし、それが奇妙なまでに 人気のないデパート/ショッピングモールのような空間にいる、というのもいい。 視点もクールだし。性を経済の社会機構に関するちょっとしたファンタジー なのだが、合成された写真の仕上がりも丁寧できれいなので、惹き付けられる 魅力がある。この2つの企画の20の画廊の展示の中で最も良かったもの。 _ _ _ この企画とは関係はないのだが、同時に観たものを。 須田 悦弘 展 ギャラリー小柳, 銀座1-7-5 小柳ビル1F 97/6/3-23 (日休), 無料 ギャラリーの真ん中に鉢植えの木があり、その下に彩色された花がいくひらか。 奥には彩色された枝のインスタレーション。ちょっと実験的な盆栽/生花と いう感もあるが。ちょっとほっとする感もある空間がいい。 ザ・ギンザ・アートスペースの Ditier Courbot にもまた寄って、床にすわり こんで暫くぼーっとしたり。と、企画関連の展示よりも、そうでない展示の ほうが面白かったような気がするのが、ちょっと納得いかないかも。 97/6/8 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕