去る土曜日に多摩方面へ遠征してきた TFJ です。ううむ、やはり近そうで 遠いなぁ。自転車で、ではなく、電車で。まずは三鷹から歩くこと20分余り。 秘密の花園 - The Secret Garden 三鷹市芸術文化センター, 三鷹市上連雀6-12-14 (三鷹), 0422-47-5122 97/8/5-24 (月休), 11:00-19:00, 無料 - 4G44, 須田 悦弘, 細井 千佳 細井 千佳 は去年プラスマイナス・ギャラリーで一度観たことあるのだが、 とても繊細な実験的テキスタイル・デザイン。溶ける布を使って、ミシンの 縫い目だけ残した作品など、自重で崩壊しそう。けど、それで、という感も…。 ギャラリー小柳で観たばかりの 須田 悦弘 はやはりとてもリアルな植物の彫刻。 展示からしてやはり実験的な生け花という感もあるのだけど、いかにも生花では 不可能な展示というところが、ギャラリー小柳よりはいいかな。 4G44 は去年プラスマイナス・ギャラリーで観たときとても面白かったので 一番期待していたのだけど、ちょっとハズレ。そのときのような、つり革を ひっぱると動く、というような判りやすさに欠ける。ビニールハウスの中に はいっても、いまいち面白くなかった。ううむ。 さて、続いて、須田 悦弘 も参加しているスタジオ食堂のある立川へ。明るい うちにファーレ立川をちょっと観て歩いて、それから北へとぼとぼと歩く。 東京の郊外というより、どこか地方都市という感じで、歩いていて寂しくなる。 ううう。30分は歩いただろうか、そのうち日が暮れてしまった。やっと、 立飛本社前バス停まで辿り着くも周囲にそれらしきものは見当たらない。 公衆電話すら無く茫然。なんとか公衆電話をみつけて、在処を尋ねた。 さらに若干迷ったけれども、なんとかたどりつけた。うーむ。 立20〜26系統の立川駅北口へ向かう側の立飛本社前バス停前 (立川駅からの バス停前から少し下ったところにある) の国民銀行の建物のピロティを くぐると倉庫街があるのだが、はいってすぐ見える倉庫の壁には案内図が あるので、それに従い暗い倉庫間の道というか隙間を抜けると、明かりが。 そこがスタジオ食堂だ。 Felix Baltzer - Animal Constructions - フェリックス・バルザー展 スタジオ食堂, 立川市栄町6-1 立飛43号棟 (立川, 立飛本社前), 0425-38-7128 97/8/3-31 (月〜木休), 15:00〜21:00, 無料 厚いスポンジを敷いたケージでネズミ (マウス、ハムスター) を飼い、 スポンジに巣穴を掘らせ、しかる後に、石膏で型どったもの。制作中(?)の ケージと、石膏による巣穴の型が数点。寝ていたのか機嫌が悪かったか、 ネズミの姿は見られなかった。下に落ちたスポンジの量からも、巣穴の規模が うかがわれる。マウスのは長芋様の、ハムスターは生姜様の (逆かも) 巣の 形状をしているのだなぁ。蟻の巣穴を使った作品を一瞬連想したけれども、 規模が違うので意外に面白かった。ちなみに、これは下の展覧会と同時開催。 Felix Baltzer - フェリックス・バルザー展 − 紙の断層 INAXギャラリー2, 京橋3-6-18 INAXアーキプラザ2F (京橋), 03-5250-6530 97/8/1-27 (日祝,12-17休), 10:00-18:00, 無料 後日 (というか今日) に観に行ったのだけれど、こちらは、全然異なる作風。 5cm はあろうか分厚い段ボール紙を重ねて、それをチェーンソーで削ったという 彫刻。幅奥行き高さそれぞれ 2m はあろう大きさのものがあり、その大きさと ちょっと不安定そうな形態が、倒れそうでちょっと恐い。蟻塚とか蜂の巣を 思わせる形状、という意味では、Animal Construction と共通するのか。 スタジオ食堂はギャラリーとアトリエは別棟になっているが、アトリエも観る ことができる。といっても、顔見知りの作家がいるわけでもなし、そもそも どういう作家がいるのかも予習してこなかったので、ちょっと覗いただけ。 けど、じつは制作現場を見るのは初めて。そういえば、作品を観るときも 制作しているところを想像することもめったにない。ということもあって、 これといった予想イメージも持っておらず、「そうかー、こういう所で作って いるのかー」という感想しか言いよう無いのですが。 ギャラリー前の椅子に座って休んでいたら、中山ダイスケさんが声をかけて くださり、いろいろ話することができました。作品をしまってある倉庫の中まで 案内して下さりありがとうございます。やっぱり、ちゃんと話を聞くには、 それなりの準備をして臨まないとダメですね。ううむ。 ちなみに、スタジオ食堂は、もともとリッカーのミシン工場の食堂跡の建物を 使っていたということで、それが名前の由来とか。その後、今の場所に移った わけですが、ギャラリーのある棟はやはり前は食堂だったそう。なるほどー。 と、帰りはバスで立川駅へ。ファーレに入っている店で遅めの夕食を食べた後、 終電までファーレをふらふらと。IFP の街灯が、夜空に本当の青空が浮かんで いるように見えて、とっても素敵だった。 97/8/18 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕