土曜は、久々に自転車で都区内の域外に出た TFJ です。都内の自転車散策とも なるとノーヘルメット、ノースリーヴ、サンダル履きとナメた格好している (良い子は真似してはいけません) ことも多いが、さすがに、レーシング・ウェアに ヘルメットという正装?で。昼過ぎに馬込の家を出て、向かうは横浜線中山駅。 炎天下に車に煽られ1時間余り消耗。さらに駅南口から頼りない看板を頼りに 四季の森公園北口へ。歩くと15分程度か。 横浜国際野外美術展 '97 - Yokohama International Open-Air Art Exhibition '97 神奈川県立・四季の森公園/都筑自然公園予定地, 横浜市緑区 (横浜線中山), 010-54-70264 (実行委員会) 97/8/17-31, 無料 - Leonardo Aguinaldo, 旭 義信, Ged Alangui, Dadang Christanto, Euan Craige, 江上 弘, 藤原 裕策, 原田 暁, Uwe Henning, 今井 紀彰, 石黒 和夫, Kang Hee-Joon, 加地 慧子, 加勢川 明, Khiew Huey Chian, 胡桃沢 知晶, Lee Jong-Hyup, Lee Sun-Ju, Allan Moo, Kerry Morrison, Genevieve Navarre, Mink Nopparat, Ri Eung-Woo, 作左部 潮, ささだ るい, Shin Nam-Chui, Craig Stokes, 土志田 ミツオ, Inken N. Woldsen, 小林 アンナ, 今井 恵子 知らない作家ばかりだったのだが、自然公園で草木を使ったインスタレーションと いうことで、Richard Long や Andy Goleswathy みたいで面白いかな、と足を 延ばしてみた。 会場は団地を挟んで四季の森公園と都筑自然公園予定地の2つのサイトにわたる。 それぞれ、そこそこ山深い自然公園で、起伏もそこそこあるので、運動靴は もちろん、動きまわりやすい服装で行くべし。虫 (蚊) も多いので、虫避けの 対策も忘れずに。会場は広く、全31作品を観て回るのに最低でも2時間はかかる。 会場の受付は17時で閉まる上、照明もなく夜はまっ暗闇になると思われるので、 日の高いうちに行ったほうがいいだろう。ちなみに、会期中、パフォーマンスや ワークショプも行われている。 美術展ついでにピックニック気分で緑の中を散策、って具合で楽しめるものだが、 作品もちろん全てが良かったわけではない。都筑自然公園予定地での作品の方が 面白いものが多かった。というわけで、特に面白かったものを3つピックアップ。 江上 弘の作品は、都筑自然公園予定地の中でも最も山深い!?場所にあるのだが、 杉林の中、下草をかき分けて歩いていると、碁石のような黒い石が、林の あちこちに宙に浮くかのようにぶらさがっている、というもの。高さは下草に 隠れるくらいのものから、飛び上がってやっと手がとどくというものまで。 ぶささげている糸が白くてとても細い糸で見え辛いうえ、とても高い杉の枝から 下げられているらしく、どこから下げられているのか判らないのが、不思議な 感覚を生んでいて、とても面白い。遠目から見て、作品の在処がわからない、と いうものいい。試しに一つひっぱってみたら、すーっと下がった。で、ちょっと 離れた所の石がすーっと上がった。なるほど。と、とっても奇妙な感覚が 楽しめるそんな作品だった。 Khiew Huey Chian のは、白い細い綿糸を木の間に張り巡らしたものなのだが、 扇状に広がった糸の間隔にむらもなく、とても繊細できれいに作られている感が とても良い。まるで霧に浮かびあがる木漏れる日のようだった。 作左部 潮 のは、湿地の身の丈以上の高さ2mはあろうかという深い笹叢の 向こうに自然な枝木で組まれた櫓状のものが見え、その上に大きな石が載せて あるというもの。どうやってあそこに櫓を組んだのだろうと思ったら、 ある場所から笹を切り開いて笹敷の小道が作られており、高さ5mはあろう 櫓の下まで辿りつけた。その周りはきれいに円形に切り開かれており、 それも境は2段に段カットされていた。 他にも巨大な風鈴な Ewan Craige、枝をきれいに丸く地面に刺し立てた Lee Sun-Ju などが印象に残っている。あと、手間どって遅れていた作家さんの 作品の設置を手伝ったり。 四季の森公園の鴨はかわいいし、面白い形の実のなっている木があったりと、 緑の中の散策も楽しい、そんな展覧会だった。 つまらない所で転倒をしてしまい、左肘などに派手に擦過傷を作って、流血。 中山駅前の薬局でキズドライを買って治療して帰途についたのだが。負傷して ちょっと弱まってしまったので、日暮れ後の暗い鶴見川沿いのサイクリング ロードをゆっくり帰ることにしたのだが、少しも走らないうちに雷雨が。 傷が乾かないどころか、キズドライをもきれいに流し去ってくれるくらい。 傷に雨がしみる〜、って生優しいもんじゃない。綱島を越えたあたりでは、 走ると前が見えないほど。既にずぶぬれなので、雨宿りに店に入るわけにもいかず。 けど、堪えられずに、バス停留所の屋根をみつけてそこで待避。ピークを やりすごして小降りの隙をついて家に帰った。はあ。 シャワーを浴び、キズドライで傷を乾かして血を止めてから寝たのだけれど、 朝まで効き目がもたず、朝を起きたら、シーツが血まみれだった…。 97/8/24 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕