久しぶりに画廊めぐりなどしたような気がするTFJです。銀座・京橋〜早稲田〜 表参道と。それにしても、あんまり収穫がなかったな。ううむ。というわけで、 ひっかかったのをざっと。ちょっと前に観たものの落ち穂拾いもしながら。 しかし、終わってしまったものばかり、という感も。ごめんなさい。 まずは銀座・京橋。 杉本 博司 - Twice as Infinity ギャラリー小柳, 銀座1-7-5小柳ビル1F (銀座一丁目) -11/22 (日祝休) いわゆる「海景」シリーズ。つまり、白黒で画面を二分する水平線を撮り続けて いるシリーズなのだが。そんな中では逆光で光るさざ波をとらえた作品が印象的。 雲間から漏れる光をとらえた作品もあった。水平線の他は何も無い海、という 路線を変更しようかな、という気も。ミニマルさからディティールのこだわりへ。 といっても、あるのは光でしかないのだが。 Jan van Munster - The Energy of the Sculptor ギャラリー山口, 京橋3-5-3京栄ビル1F,B1F (京橋), tel/fax.03-3564-6167 97/10/28-11/15 (日祝休), 11:00-19:00 波うったネオン管や+−のオブジェは、春にヨコハマポートサイドギャラリーで 観たときの方が、大きさがあった分だけよかったように思うが。地階にあった 霜がびっしりついた立方体は、ヨコハマでは触ってもよかったように思うの だけれど。霜のついたテーブルもあって、手形をつけたくなる衝動が…。 続いて早稲田。ギャラリーNWハウスは以前からあったけれども、それだけだと、 どうしても足が遠退きがち。しかし、SOLという新しいギャラリーもオープン。 P3もからめれば、なんとか巡回コースにいれてもいいかな、という気も。 しかし、ギャラリーNWハウスいまいちだった。というわけで、その代わりに というわけでもないが、11月の頭に行って紹介しそびれていたこれ。 實松 亮 - Light ギャラリーNWハウス, 西早稲田1-3-7NWハウス1F (早稲田), tel.03-3204-0246 97/10/22-11/4 (火休), 13:00-20:00 レンズを通した光が、木の葉の作るピンホールを通した日差しのようなちょっと かわった雰囲気を出していたが。(作者の言うような) 目がくらむような感じと いうより、もっとさわやかで暖かい感じ。2日のイヴェントではスモーク (というか煙幕) を焚いたが、光に指向性があまり無いので、ぼんやり光が 満ちる感じだったが。光源の明るさや指向性を高めれば、もっとシャープな 感じになったかもしれないが、この丸い感じもなかなかないものかもしれない。 で、新しくできたSOLの第2回の展覧会は、 ミン・スギヤマ展 SOL, 新宿区早稲田町74箕作ビル1F (早稲田), tel/fax.03-3203-8646 97/11/4-22 (日休), 12:00-20:00 暗いギャラリー内に、チカチカとわずかな明かりが。ときどき音もする。 去年に観た 鈴木 貴彦 + Christophe Charles @ VA nishiogi をふと思い 出した。そちらはインタラクティヴだったので、これもそうかもしれない、 と思い、ちょっと動きまわってみたけど、それらしい気配はない。ので、 すぐ飽きてしまった。うううむ。壁に暗い長方形状のものがいくつか貼って あったのが気になったが。 で、早稲田から意外と近い (歩いても20分程) のがP3。 Ingo Guenther - World Processor '97 東長寺講堂P3, 新宿区四谷4-34 (新宿御苑前,四谷三丁目), tel.03-3353-6866, http://www.p3.org/ 97/9/19-11/16, 11:00-19:00 暗い講堂に光る地球儀が60個。それぞれの地球儀には、現在の地球の上の 状況 (政治、経済、文化、自然) が表現されている。しかし、高校の科目の 現代社会の資料集かNHKスペシャルのようなTV番組で使われそうな生真面目な 表現で、ユーモアに欠ける。それがどうも一方的な感じを与える。ぱっと 見は奇麗かもしれないが、それよりもユーモアの方が僕は欲しい。 で、表参道に出たが、来週から Morphe '97 もあるし、と、たいして観ず。 そういえば、先週末に観た 松永 英伸 + 松本 大 - Contraria Sunt Complementa スパイラル・ガーデン, 南青山5-6-23スパイラル1F (表参道), tel.03-3499-3922 97/11/1-11/9, 11:00-20:00 スパイラル・ガーデンに設置された回転する迷路か、と思いきや、もっと 単純な円周状の通路だった。回転する円筒の中に円周状の通路が作って あるのだが、円筒は直径で二分されておりそれが周期的に振動するので、 そのタイミングによってより中央・外集寄りの通路に移ることができる。 とっても単純な構造なのだが、意外と中央に行けず・外に出られずに迷って いる客が多かったのが面白かった。僕はさっさと中央へ行き、外に出たが。 これは、第5回ジャパン・アート・スカラシップ・グランプリ作品発表会と いうことで、一次審査を通過した10点の模型も展示されていた。どうも 静的・観念的なのが多くて、実現したら面白そうとか印象に残るものは なかったが。 というわけで、かけ足で11月前半のおさらいでした。 97/11/16 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕