毎年楽しみにしている野毛大道芸。今年も土曜に自転車を駆って行ってきました。 ちなみに、去年のレヴューは http://www.kt.rim.or.jp/~tfj/DoH/97042001 です。 第22回野毛大道芸 "22th The International Street Performance Festival" 野毛商店街〜吉田町商店街 (桜木町,日ノ出町,関内) 98/4/18,19 12:00〜16:30 全体的に低調に感じた今年の野毛大道芸だった。毎年のように来ている客いじりの 上手な海外勢のジャクラーがあまりいなかったせいもあるかもしれない。土曜日と いうこともあるのだけど、客の出足もいまいちのような気がした。 去年見逃した中国雑技団、今年はちゃんと観られましたよ。20〜30kgはゆうに あろう壷を額の上に乗せる芸人は、その芸はもちろん、絶妙な話が一番良かった かもしれない。 以前、僕の日本大道芸人の期待株だった牛飼い小出くんと牛くんは、コンビを解消 してしまったらしく、青空曲芸シアター小出直樹として、出演していた。ちょっと とぼけた話芸は相変わらず。 常連の外国勢のテリー・ブレス、バード・バンダイク、グレアム・バーマンあたりは 客いじりの慣れ方はさすが。何回か観ているけれど、飽きないし。アシスタントに する客の人選がさりげなくうまいんだよな〜、たぶん。 初めて観る人の中では、一人バンド (というか、チンドンっぽい。) 、ブルース・ スミスが、いい味を出していたけど。「スキヤキ」や「ホテル横浜 ("Hotel Calfornia") のカヴァーをやっているようでは、すぐ飽きるかな、という気もした。 オリジナル曲で勝負するのも難しいのかもしれないけれど。 さて、問題は、人間美術館の 雪竹 太郎。今回は、新しいレパートリーとして 去年もみかけた「人間美術館」ならぬ「人間映画館」とでも言えるものを、 初めてちゃんと観た。芝居となるわけだけど、観客に配役に用いても、面白く なっていない。息の合わないところが、ジャクリングやパントマイムに比べて 複雑に過ぎる映画のパロディでは、異化作用のあるものとしてうまく機能して いないのだ。あと、芝居がかった常連客というかファンの存在が、逆に場を白け させてしまうところもあるかもしれない。誰でもできそうなこと、というのが、 逆に効いてしまっているのかもしれない。 全体としてネガティヴな印象になってしまったのも、最後に 雪竹 太郎 を観て しまったからかもしれない。と、ふと思ってしまった。 98/4/18 嶋田 "Trout Fishing in Japan" 丈裕