(通称 トリのマーク)『フラネカー天文台』 佐賀町エキジビット・スペース, 1999/9/26, 14:00- - 台詞+演出+音響: 山中 正哉, 出演: 出月 勝彦, 坂本 絢, 山中 正哉, 嶋守 千広, 柳澤 明子 非劇場空間を使ってサイト・スペシフィックな演劇をする通称「トリのマーク」 (実際は、『不思議の国のアリス』に出てくるドゥドゥという鳥のシルエットの ようなマークが、劇団名になっている。) が、1927年竣工の戦前モダン建築である 食糧ビル内にある佐賀町エキジビット・スペースで公演をする、ということで、 観てきた。5月に NADiff で観た公演がいまいちだったので、演劇自体はそれほど 期待していなかったのだが、食糧ビルの空間がどう使われるのか興味があったので 観てきた。 結局のところ、演劇の内容が食糧ビルを会場にする必然性を感じられないもの だったため、かなり物足りないものになってしまった。佐賀町エキジビット スペースは、大小二つのギャラリーを区切るアーチ状の区切りがあるのだが、 それを舞台の袖風に使っている程度。 緊張感緩めのちょっとメルヘン入った感じはファンなら楽しめるのかもしれないし、 普段は食糧ビルに縁の無い演劇ファンならあの空間は新鮮だったのかもしれないが、 二ヶ月に一回くらいの頻度で行っている僕にとっては、むしろ、空間を使い切って いないように感じられた。 1999/9/26 嶋田 Trout Fishing in Japan 丈裕