本記事は、シャープのポケットコンピュータPC−E500シリーズとパソコン間での
データ通信を実現する為のクロスケーブルです。
ハードフロー対応、無電源動作という優れた特徴を持っています。
私の使用環境では、ポケコン<−−−>パソコン間で38400bps(実質速度28
00バイト/Sec程度)という高速通信においても安定したデータ転送が実現してい
ます。
注意…お決まりですが...。
本記事により、ポケコン本体が破壊されたとしても一切の責任を負わないものと
します。全て各人の責任においてやって下さいるようお願いいたします。
以下、転載記事です。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
-NUM- -R.DATE- -R.TIME- -SENDER- -CONTENTS- [W]WRITE [RET]READ [?]HELP
00013 95-01-04 01:04:06 3755 Ramat式クロスケーブル
なにかの参考になればと思い、
私の作ったクロスケーブルの回路図をupします。
PC-E500のシステムワークを変更する必要はありません。
---や | は導線、+ は交点です。
VVVVは抵抗10KΩ、_ と V はダイオード(1S1588など)です。
Λ  ̄
ポケコン側と、パソコン側それぞれ信号名と信号線番号を書いておきました。
なお、パソコンはPC9801を想定していますが、
括弧内にIBM機のピン番号も書いておきました。
ポケコン側 パソコン側
2 SD-------------------------------\ /------SD 2 (3)
/
3 RD<--------+-------+------VVVV---/ \----->RD 3 (2)
| |
4 RS---------------------+ +------------RS 4 (7)
| | | |
5 CS<-+--+---|---+---|------VVVV--+ +------->CS 5 (8)
| | | | | | |
6 | _ _ V V | | DR 6 (6)
| Λ Λ T T | |
7 SG-----+---+---|---|-------------------------SG 7 (5)
| | | | |
8 CD<-+ | | +-------------------->CD 8 (1)
| | |
11 RR----------------------------------+
| |
13 VC-------------+---+
14 ER ER 20 (4)
参考:PC-E500*PC1490U2活用研究 工学社
:インターフェース'93-5 特集"作りながら学ぶRS-232-Cインターフェース"
CQ出版社
by□#3755□らまっと
-NUM- -R.DATE- -R.TIME- -SENDER- -CONTENTS- [W]WRITE [RET]READ [?]HELP
00020 95-02-03 07:15:54 3755 REPORTありがとう!:ラマット[長文注意]
Greatさん、わざわざ作っていただいた上、詳しい使用レポートまでいただいて、
ありがとうございます。
それでは、早速 ER(DTR) を使わないわけと RS(RTS)>>CD 接続にした理由について
解説させていただきます。
(1) ER(DTR) を使わないわけ
ER(DTR) は、”通信準備ができた”事を通知する信号ですが、
クロスケーブルの場合、通常は相手の DR(DSR) につなぐべきものです。
**DR :相手が通信可能かどうかを示す入力
しかし、”準備確認は自分で(つまり手動で)行う”ならば、
自分の ER を DR に折り返すことも出来ます。
(Greatさんのケーブルがそうですね)
さて、PC9801(とその互換品)の場合、DRがオフでも
内部回路の事情で通信できてしまいます。
(IBM互換品ではオフだとDEVICE NOT READYエラーが発生する)
そこで、EPSON機を使っている私の場合、
ER>>DRの配線はあっても意味がないので省略しています。
(2) RS(RTS)>>CD 接続にした理由について
クロスケーブルではRS,CS,CD(ポケコンではRRも)のつなぎ方が
一番頭を悩ませることかと思います。
ここで、各信号の役割をクロスケーブルで利用することを前提にしておさらいすると、
RS:送信するときにONにする送信要求信号
CS:送信していいかどうかを示す入力
CD:受信データが有効かどうかを示す入力
RR:受信できるときONにする信号
ですが、通常、RSは
相手のCDと自分のCSに入力するか(フロー制御できない)
あるいは、相手のCSとCDに入力します(フロー制御できる)
というのは、モデムを介して通信する場合には、
**********************************************************************
送信要求 RS をモデムに送ると、モデムからキャリア信号が回線を通じて
相手側のモデムに送られ、相手側のモデムではそのキャリアを検出して
CD をオンにするとともに、自分側のモデムでも届いたのを見計らって
CS をオンにする。
**********************************************************************
のですが、それを模倣しているからのようです。(図を参照)
モデムが介在するとき
RS CD
COMPUTER ------>MODEM ---- MODEM ------> COMPUTER
(DTE) <----- (DCE) (DCE) (DTE)
CS
モデムをとっぱらうと
RS CD
COMPUTER ---------+---------> COMPUTER
<--------+
CS
したがって、これが一番RS232Cを正しく実現した配線らしいです。
しかし、これではフロー制御が出来ないのでRSを相手のCSとCDに入力します。
つまり、送信出来ることを相手に教える信号として RSを使うわけですね。
というわけで、双方のRSとも相手のCDとCSにつないで、めでたしめでたし・・
と行きたいところなのですが、ポケコンにはさらにRRなる信号線があります。
そこでこの信号線は意味から考えて最も適切だと考えたCSにつないでいます。
以上が RS>>CD とつないだ理由です。
ただ、Greatさんのおっしゃったように、ER(DTR)をCDに折り返して
常時受信状態にしてもよかったのですが、(ダメなんてことはないです。)
作る以上はしっかりしたものを作りたかったのでRS232Cになるべく忠実に作りました。
とは言っても、これ以外にも考え方によってはたくさん変化型がありえます。
この文章が何かのお役に立てれば幸いです。
参考文献:インターフェイス'93年5月号
特集”作りながら学ぶRS−232−Cインターフェイス”
(株)CQ出版社
:PC−E550 PC−1490U2活用研究
(株)工学社
by□#3755□らまっと
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
以上、転載記事でした。
本記事中のオリジナルアーティクルのみをダウンロードする。
スパムメール防止のため、お手数をおかけ致しますが、記載のメールアドレスから「@」を一つ外してメールの送付をお願いいたします。