浅草湯

aqua.gif (191 バイト) 場所 JR高崎駅から徒歩25分またはバス

yellow.gif (192 バイト) 浅草湯ホームページ

新潟から戻る途中、高崎駅で途中下車。目標は上州の銭湯っす。高崎は何軒かある模様だが、その中の浅草湯に向かう。高崎市成田…おおよそ駅前の地図で目星をつけておいたのだが、歩けども無い?いったんi-modeのiMapFanで確認…ありゃ〜、すぐそば、50Mくらい脇をすり抜けて来たのか。何で気が付かなかったんだろうか?

ところで高崎の街もなんか変な感じっす。街中区画整理?あちこち抜け落ちたように駐車場が目立つ。その間に古い店なんかも。なんとなく「かつて栄えた街」の雰囲気が漂う。この街の歴史っつーのはどんなもんなんだろな。駅から歩いていくと、かなり遠いところに繁華街。映画館なんかが集中しているから、かつてはこの辺りが街一番の繁華街だったのだろう。謎の構造の街っす。


(駅前にあっただるまの絵)

で、浅草湯の前に立つ…ありゃ〜、これじゃ分かるわけがない。完全に住宅街の中にある銭湯。煙突は比較的細い。銭湯の造りは…これまたユニークで印象深い造り。小屋根は唐破風、じゃっかんゆるくカーブしているが、全体的にそんなに「キツい」感じの造りではなく、少しほのぼのした造り。脇に回ると建物にびっしりツタが絡まる。玄関には重々しく「浅草湯」のロゴ。で、玄関ドアの間にはタイル絵。この銭湯、大正からやっているらしく、今の建物も昭和4年の建築っつーことっす。


(かなり重厚な感じの入り口、かっこいー)

さて、中へ。当然番台、が、お姐様は番台に座っておらず、男湯の方に椅子を出して座っている。番台は低いので、女湯かなり良く見えそうだぞ。群馬銭湯料金330円を払う。歴史ある木造銭湯。下足入れは内部の土間に置いてあるが、オリジナルの下足板?が、誰も使っている模様もないので、あっしも土間に脱ぎ捨て。

脱衣場、むろん天井高く格子になっている。片側に使われていない木のロッカー。ロッカーの鍵が…これがどこのものか認識できず。しかも、どれも使われてない、っつーか、常連用物置になっている。まあ仕方ないので丸籠を使うが、この丸籠、東京タイプよりやや底が浅い気がするっす。

浴室へ突入。天井高い東京型タイプ。特に壁画とかはないが…この銭湯の圧巻、それは男女の敷居にある巨大水槽。センターに横に浴槽があるんだけど、その背後、男女の敷居自体が水槽になっているっす。中に熱帯魚多数 と…大きな魚2匹?これだけ大きな水槽を持つ銭湯も珍しい。

センターが水槽なら、向こうが透けて見えそうだけど、しっかり真中に敷居があり、その回りを魚が回遊しているっす。要するに男湯側、女湯側をぐるぐると魚が回っている。ありゃ〜、あっしもあの中に入って一緒にぐるぐる回遊してみたい…

で、カランへ。島カランはなく、周辺部に配置してあるっす。ケロリン桶をもって陣取る。古い銭湯だがしっかりシャワーもあり、カラン回りは改装してあって使いやすいっす。カランの湯は熱め。周辺部分に鉢植えが並んであり、また窓の外は庭になっているっす。

さて浴槽へ。今日は5月5日、っつーことは菖蒲湯っす。ネットに入ったしょうぶ が浮かんでいる。湯は…熱めだ!44度以上あるかも。浴槽周辺部から泡がぼこぼこしている以外は特にイロモノもなし。しょうぶ湯に浸かり、センターの水槽の魚をしばらく眺める。う〜ん、素敵っす。亀もいるようだが、女湯の方にずっといるみたいっす。熱くていい湯なので、冷水を掛けて何度か出入りを繰り返す。

上がりは脱衣場でビン入りりんごジュースで一服、ここはビン牛乳はもちろん、アイスとかも置いてあるっす。で、面白いのだが、脱衣場の床にゴザを敷いてあり、その上に直に座って爺さんたちが喋っている。センターには丸い石油ストーブ。丸椅子もいくつか置いてあり、これを持ってきて座る爺さんも。あっしも灰皿を隅から持ってきて、爺さんと一緒にゴザに座って一服。

脇の方には長いすコーナーもあり、TVもついている。で、意外なことにマンガや雑誌が充実、最新号が10冊くらい置いてあるっす。脇にこれまた銭湯でたまに見かけるが使ってる人を見たことない、ルームランナー。ん〜、生活密着型銭湯っすね。

TVでは大食い/早食いコンテストをやってる。爺さんが「食うに困る人もいるのに、こんなの親兄弟が見たらどう思うだろうねえ」すかさず番台の姐さんが「とりあえず出ちゃったんだから、勝て〜とかいうんじゃないの」昔の人の男と女の発想の違いが出てて、なかなか笑えるっす。

っつーわけで、古い銭湯ながら地場と密着した、味のある銭湯っす。なにしろ浴室の巨大水槽はみものだ!

(2001年5月)